第二章 企画名「短編・超短編求む!!」(淡雪こあめ様)
第3話
現在私は絶体絶命の危機に陥っていた。
本日は休みが取れたのでバカンスに向かっていたのだ。
ハワイの海に行きたい、という気持ちもあったが近くの海を眺めたりする程度で済ますつもりだった。
だがそれが間違いの始まりだった。
その海辺は波が穏やかで心地がいい。
そんな浜辺を私は散歩していた。
ちなみに私は海で泳ぐ気はそこまでなく、ミネラルウォーターを持ちながらその海辺を歩いていたのだ。
本当に私はそれだけだったのだ。
だがそんな機嫌よく歩いている私の前で、そう、その他大勢がいる中で、なぜか私の前に、あるものが現れたのだ!
「……いphヴゅうbfvh……コンニチハ、コチラハ、アナタガチキュウトヨブホシデアッテイマスカ」
「……ソウデス」
ついそんな口調になってしまったのは、突如私の目の前にお皿の形をした銀色の楕円形の物体が飛んできて、そこから謎の、そう、ガラスのコップとしか言いようのないものが出てきたからだ。
ちなみにそのガラスのコップのようなものは宙に浮いていて、私の頭程度の大きさがある。
そしてそれは私に向かってそう、話しかけてきた。
この狂気に満ちた現象を一体どうしろというのか。
そう私がどうするべきかというか、生命の危機に直面しているとそこで、子のコップ型宇宙人のようなものが、
「ジツハウチュウセンノショクリョウガタリナクナリ、ミズトイウモノガホシイノデス。スコシイタダケナイデショウカ。ワタクシノナカニソソイデホシイノデスガ」
などというので私は持っているミネラルウォーターをそのコップに注いだ。と、
「アリガトウゴザイマス。コノゴオンハワスレマセン」
そう答えるとそのコップは銀色のそれに吸い込まれ消えた。
こうして私は宇宙人と遭遇して何事もなく、幸運なことに家に帰ることが出来た。
後日、謎の紫水晶の原石のようなものが家の前に置かれ、それがまさかあんな宇宙をめぐる事態になるとは思いもよらなかったのだった。
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