私設図書館片喰
丸ニカタバミ
当館について
はじめに
皆さま、本日は「私的図書館片喰」にご来館いただきまして誠にありがとうございます。当館のご利用は初めてでしょうか。
そんなお客様のために当館についてご説明させていただきます。
当館は、公的な機関が建てた図書館のように書籍の保存が目的のものとは違いオーナーの趣味嗜好によって選ばれています。
基本的には、「モノ」にまつわる不思議な体験を追った物語が中心になっております。
なぜ「物」ではなく「モノ」なのかはお客様自身でお考え下さい。
現在はまだ蔵書数が少ないですがこれから増えていく計画となっております。
当館では書籍の貸し出しは行っておりませんが閉館時間もございません。お好きな時間にお好きなようにご覧ください。
館長の言葉
本日は当館をご利用いただきまして誠にありがとうございます。
私はかねてより日本人は言葉遊びが好きな人種だと考えております。例えば、大喜利などの「うまい」と言われるものは二つの言葉がかかっているものがほとんどです。
また、神社において巫女が髪に白いものを巻いているのは直接「髪」に触れる行為は「神」に触れる行為であり不敬当たるとする説がよく言われます。
このように同音異義語を使い多くのものを表し多くのものを感じ取ってきたと私は信じています。
では、その話が当館とどのような関係があるかと言いますと物語というものは「物」事を語る行為であり、小説は数多の言葉を紡ぎ物語を作ることで「説」つまりは意見・主張を発する場だからです。そして、そこには多くの「モノ」が絡んできます。「人物」「キーアイテム」「小物」「聖遺物」「物語」、その行く末を見守る読者であるあなたは物語の世界を「見物」します。
だから、私は「モノ」に執着するのです。
ではでは、皆さま最後になりますが当館を存分にご利用ください。
以上を持って館長の言葉とさせていただきます。
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