第15話 転校生
この前、僕の学校に、智也って子が転校してきたんだ。
たまに、都会からこっちに移り住んでくる人がいるんだけど、智也のうちも、都会から来たみたい。
智也は、僕の隣の席でさ、僕が話しかけたらいつもにこにこ笑ってんの。いいやつなんだよね。
それで、昼休み、智也がいつも教室にいるから、ドッジボールに誘ったの。そしたらすごく嬉しそうだったよ。
でもね、智也はドッジボール下手くそなの。
いつも、ボールを避けてばかり。正面に緩いボールが来ても避けるの。しかも、その避け方がおかしいから、みんなに狙われるんだ。そして、避けた拍子に尻餅ついて、結局いつも当てられるんだよ。
僕は智也に、もっとボールをとらなきゃダメだよっていうんだけどね。智也は、外野でもいつもボールをそらすんだよ。ボールがうまくとれないんだ。
それで、智也と一緒に外野を守っているときに智也に言ったの。
「内野に入ったら僕がボールをとるから、智也は僕の後ろに回ってな」
ちょっと作戦考えたの。
でも、僕は、すぐに内野に戻れるけれど、智也は、敵にボール当てられないから、ずっと外野のままなんだよね。
海斗はいつも智也のこと、「下手くそー」って言ってたけどね。
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