12.4「paysage original」




冬の匂いが唐突に私を原風景にいざなう。夏に生

まれ夏を愛する私は、夏に溶けたいと思って

いた。できれば子供と孫と過ごしたその夏の

祭の夜に。冬は、生まれてくる前と、その終

わりのために存在していた。冬に死ぬのも悪

くない。誰にも私が死ぬのを、嘆いてほしく

ない。そのために言葉を綴ろうと思うのだ。





―――――――――――――――――――🐈





私が大切な人には私が天邪鬼なことを知って

ほしい。できたら少しは。そんなことのため

に、毎日何百文字も書いている。私の親友の

あの子は小説を読んだことがなかったのに私

の話を読んでくれた。次に会ったときにはも

う一人の親友のキツネの話が出来るかな。難

しいかな。焦らずにやっぱり書いていこう。




  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る