異世界ファンタジー ボクとごしゅじんさま2
長く一緒にいると小さな事が気になるモノです。
ボクのごしゅじん様は、外に出る時は紫色をした三角の帽子をかぶっています。フワフワで美味しそうだと思っていましたが、どうやら食べれないそうです。
そして空間があるから何か入っているかと思いましたが、オヤツとかは入っていないそうです。オヤツに含まれないバナナも入っていませんでした。
そんなごしゅじん様もおうちに戻ると帽子を脱ぎます。
ごしゅじん様はきれいな格好のまま。でも疲れたような顔で帰ってくる時もあれば、ボロボロの格好ですっきりしたような顔をして帰ってくる時もあります。
玄関で迎えるボクは、帰ってきたごしゅじん様のグチを聞きながら、帽子とかマントとかを受け取ったりして洗濯籠に入れるのです。
なんか『レンキンジュツシギルドヤクヒンキソク』とか、『ポーションテイガクカ』とか不思議な事を言っています。ごしゅじん様は確か魔法を使うので、きっと魔法の言葉なんでしょう。
とりあえず魔法って凄いなぁと思いました。
ごしゅじん様が帽子を脱ぐと、蜂蜜色の髪の毛と、帽子で隠れていたおでこが見れます。
そして、おでこには小さな、赤いイチゴみたいなキラキラ光る宝石玉が埋まっているのです。
ボクがそれが美味しそうだなぁって気になって、ジィとつぶらな瞳で見ているとごしゅじん様が興味を持ってボクに視線を向けます。
なので、おでこの玉は取れるかなぁと思い、両手を大きく広げて爪先足立でジャンプしてみますが、取れません。ごしゅじん様が意地悪です。
意地悪なごしゅじん様は意地悪な笑顔を浮かべると、小さな袋を取り出しました。
あ、あれマーケットで売ってました。確かあれはウルフさんの革で作ったものだと思います。マーケットの人が『ワカテボーケンシャノコズカイカセギ』とか言っていました。
きっとあの人も魔法使いだったのでしょう。僕は魔法って凄いなぁと思いました。
ごしゅじん様は袋の中から、ごしゅじん様のおでこに埋まっているものと同じ玉を取り出しました。大体親指と人差し指で摘めるくらいの大きさです。
それをごしゅじん様は右に、左に、揺らしていきます。
ボクはツイツイ身体で右左と追いかけていってしまいます。それをクスクスするごしゅじん様は意地悪です。楽しいけど。
その時、ごしゅじん様が玉を落としてしまい、ボクはジャンピングキャッチしました。この働きぶりはドラフト六位なのです。
そしてその様子を見たごしゅじん様は肩の力を抜いて、ボクからそれをヒョイと取り上げてしまいました。シホンシュギによるテイチンギンシャアッセイの波がここまで来ている様です。
でもごしゅじん様が何かブツブツ言うと、玉に穴が空きました。そしてごしゅじん様は鹿の革で作られた革紐を通して、また何か言うと穴が閉じて紐を取り込んでいきます。
そしてボクに完成したその首飾りを渡してくれました。
今でもその魔石の首飾りは、ボクの首から吊られて、ボクがモブ小鬼と見分けが付き易いように日々頑張っているのです。
魔法って凄いなぁと思いました。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます