序盤の伏線や独特な雰囲気を持った世界観、構成など、起承転結が綺麗にまとまっていて、読み進めていくごとに、深まっていくものがあると感じた。
片手間に読めるというのが持ち味のカクヨムというフォーマットとは合わない形の作品だが、腰を据えてじっくりと読むにはとても良くできている。
登場人物も魅力的であり、それぞれの意思がこの世界で生きて、動いているようだった。
個人的な要望としては、削れる部分は削ってセルジオをもう少し掘り下げてほしかった。
後半にある、真相の部分の問答はもう少し工夫してほしかった、そこだけが惜しかったので、この評価にさせてもらいました。
ただ、とても有意義で、楽しい時間を過ごせた、この作品に出会えて良かったと僕は思う。