では小説に話を戻して、大地震パニック小説は

 話がそれてしまった。SF小説をいかにして書くかという問題であった。


 じゃあ、である。パニック小説はどうだろう。日本沈没とか、そのたぐいだ。


 ちょっと考えてみよう。大地震、特に日本の場合にはプレート境界型、というのが驚異的である、というのが改めて東日本大震災で明らかにされた。で、地震は予知できるかというと、不可能である。


 不可能ではあるのだが、可能だと言い張るひともいる。その一説は、放電仮説である。この内容をちょっと解説してみる。


 また、ミューオンを持ち出そう。便利だからね。で、放電だよ。こいつがまた、現在の最先端理論をもってしても、というか、ほとんど爺さん研究者の牙城になってしまっていて、かれこれ五十年くらい放置されっぱなしなのである。実に偉そうに理屈を語るが理屈は五十年前のものである。なのに、わかってはいない現象なのだ。この爺さんたちはわかったふりして、メシ食うわ酒飲むは、威張るはでどうしようもない。早く若手にどつかれてください。わたしもどついてやりますが。


 話をもとにもどそう。例えばだよ、どこかで放電が起きたとする。それ、いつ起きるかというのは予測不可能に近くて、実験したところでバラツキがひどい。じゃあ、というわけで宇宙線、つまり空からふってくる粒子にその原因を求めるわけだ。便利だよ。いつ、どこで放電するかは天からふってくる粒子の機嫌しだいということだ。


 ミューオンは透過性がそこそこには高いが、地上の物質と相互作用する。最近ではピラミッドを透視するのにつかわれたりした(これはきちんとした科学的な測定であり、写真も報告されている)。で、地下にもしみこんでいく。


 じゃあ、地下にしみ込んだミューオンが放電を引き起こしたとしよう。それは、いつおきるのかなかなか予測はできないし、はっきりいうなら予測不可能なのだ。で、その放電が連鎖的に起きて地殻が動く、で地震が発生という単純きわまりないがきわめて難しい理論になる。


 世の中、やっぱりそういうこという人たちがいるわけである。じゃあ、これを真実である、と仮定しよう。もし、ミューオンを制御できるのなら地震は起きないか、起こすべきときに地殻エネルギーを放出させるために地震を起こすことができる。


 で、SF小説にしよう、というと暗黒な組織がミューオン制御に成功したところから始まる。と、書いてみていろいろな矛盾が生じてはしまうが、面白いものが書けるかもしれないと思ってしまった。ブログには放電させたのは某国のスパイである、とかまことしやかに書いてる人もいて、トンデモなのではあるが、わたくしが書くものはしょせん、SF小説である。架空を書いて何が悪い、そう開き直っても見る。



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