おかんとの最後の5ヶ月

うえおは

第1話 それは妻からの電話で始まった

2016年8月12日,この年も連日暑い日が続いていました。

ちょうど明日からお盆休みとなる日で、夕方5時の終業のチャイムがなり、そろそろ片付けをして、早めに帰ろうと思っていた時でした。

携帯がブルブルと震えました。


メールかなと思ったのですが、震えが長く、電話やなあと思い、画面を見ると、妻からでした。

嫌な予感がしました。

通常妻からの連絡は、ほとんどメールです。

そしていつも、帰りに醤油買ってきてとかです。

電話をかけてくるのは、何か緊急性があるからで、大抵は良いことではなく、また時間的にまだ仕事中ということでなおさらです。

恐る恐る電話に出ると、予感は的中しました。


妻が、今お母さんとこへ来たんやけど、お母さんトイレで倒れてて、一応意識戻ったけど、パニック状態でどうしようもないからすぐ来て、というのです。


私は、緊急性もあり、扱い方も重要と思い、すぐ救急車呼んで、その方が早いといい、救急車で搬送しました。


妻は一緒に実家を訪ねていた、おばさんをとりあえず送り、搬送先決まれば、私に連絡が入るようにしたのですが、搬送先がきまらないのか、なかなか連絡が来ず、

自宅で待機しておりました。

そうこうするうちに、妻とも合流し、まだ連絡ないと言っているとき救急隊より搬送先の連絡が入り、急いで病院へ向かったのです。


行く道中妻に詳しい状況を聞いた所、完全に頭が下がった状態で、うっ血した様に赤くなっていた。


最初、水くれと言うので持って行ったが、私のことを誰か分からず、急に暴れだしたというのです。

しかも救急隊が来た時も抵抗して、強引に乗せてもらったと言うのです。

ちょっと私の中では、何がどうなっているのか解らない状態で病院に着きました。


これが、おかんとの最後の5ヶ月の始まりとなったのです。

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