HONNRAXA(ホンナラクシア)

@NIAzRON

第1話出会い

チュンチュンチュン


朝スズメの鳴き声で目がさめる。

携帯を見ると朝の7時を回っていた。


「やべ…」


そう呟き両隣で寝ている女二人を起こす


「しおり!ゆり!起きろ!」


「ん?ん〜」

先にゆりが目を覚ます。

まだ寝ぼけているみたいだ。


「おい!しおり!起きろ!」


「ふにゃあ〜〜まだまだ食べれまっせ〜〜」

寝ぼけているしおり。


ゆりの方を見るとゆりもまだ夢心地って感じだ。


無理もない…昨日のセックスは特に激しかったからな。

ゆりが7回、しおりが8回……そして俺が23回イッた。

それほど激しいセックスだったのだ。


「ねえロン〜」

そう言って抱きついてくるしおり


「お、おいモーニングセックスしてる時間無いんだぞ!」


「ロン殿、今何時でござるか?」

ゆりが聞いてくる。


「今7時過ぎだ!半までに出ないと俺たち遅刻だろ!?」


「にゃーんと!そんにゃ時間にゃのか?」

しおりが飛び起きる。


「それがし、今日は9時出勤なのでござるよ。よって寝る!」

{ぐご〜}といびきをたて寝るゆり。



「ロン!シャワー行くよ!」


バタバタとしおりとシャワーを浴びに行く。

そして…


「じゃあ行ってきます」

「行ってきまー!」

俺たちは家を出た。




俺の名前はロギン。22歳のイケメンだ。

さっき見てもらったようにセフレがいる。

一緒に家を出たのがしおり。

しおりは語尾に{にゃん}を付ける癖がある女だ。

昔はそれなりにモテたらしいが2年前俺とセフレになってからは俺以外の男の影はない。


そしてもう一人の女はゆり。

ゆりは現役モデルで知らない人は居ない程の有名人だ。

何故か{拙者とかそれがしとか〜〜ござる}を使う武士系ガールだ。

先祖は宇宙飛行士って言ってたかな?武士じゃねーのかよ!ってツッコミは野暮ってもんさ。



「んじゃ、私こっちだから!」

「おう!気をつけてな!」


そう言って俺はしおりと別れる。

時刻を見ると7時40分になろうとしていた。


くそ!走るしかねえ!


俺はとある研究所で働いている。

その研究所は表向きはカフェ店なのだが地下にアジトがある。

そこで何をしているのかと言うと…{対コープス}の研究だ。


{コープス}と言うのは人間に化けた怪物だ。

奴らは人間に化け人間社会に溶け込みひっそりと人間を襲っている。

そんなコープスを倒す者が俺だ。


対コープス用武器{ブラッドソード}。

コープスに普通の武器は効かない。でもブラッドソードと呼ばれる剣はコープスに効くのだ。

俺はブラッドソードを手にコープス相手に戦っている。



…この曲がり角を曲がればすぐだ!


ドカッ

「キャッ」


曲がり角を曲がった瞬間誰かとぶつかる。


「いたた〜」

その人は口に食パンを咥えながら尻餅をついていた。


「す、すいません!」


俺はすぐに手を差し伸べその人を引き起こした。


「私こそ急いでたからごめんね〜」


その人を見た。

綺麗な顔立ちをしていて長い黒髪…よく見ると少し老けているが俺はこの人に見とれてしまった。


「あ、あの私の顔に何か?」

その声を聞き{ハッ}と我にかえる。


「い、いえ!怪我は大丈夫ですか?」


「ちょっとお尻が痛いけど大丈夫だおっ!」


「な、なら良かったです」


「あ、私急がないと遅刻するから!ちゃお!」


このまま俺もアジトに向かおうとした…だが、これほどの美人そうそう見かけない…


「あ、あの!」


今すぐにでも走り出そうとする女性を呼び止める


「ん?どうしたんだお?どこか怪我でもしたかお?」


「今度ちゃんとお詫びがしたいので番号交換しませんか?」


「そんな!お詫びなんて良いのに…」


「いえいえ、そうもいきません。こんな可憐なレディーにおいたしたままなんて僕は出来ない」

そう言ってさりげなく手を掴む


「か、可憐なレディーなんて…言われたの貴方が初めてだお」

女性は顔を赤くしていた。


そりゃそうだ。

このイケメンの俺にここまで言われてホの字にならない訳がない!もう一押しだ!


「今度マイナスイオンを感じられる滝を見にいきませんか?」


「滝!?私滝好きなの!」


こうして番号を交換する俺。


「あ、名前は?」


「私、はな!ちょっとおっちょこちょいの27歳だお☆」


「俺はロギン!22歳の見ての通りのイケメンです!」



この時の俺はまだ知らなかった…。

この出会いがあんな悲劇を生むなんて……。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る