愚者と花

好かれることを好み

嫌われることを疎み

それでありながら好きを伝えず

それでありながら嫌いを告げる


なんと愚かだろうか

なんと小心者だろうか

あれでよくぞ、のうのうと生きてきたのだろうか


誤魔化して生きてきた呪いがいつか降り注ぐだろう

それさえも分からぬまま、今を生きる愚者よ

おそらく貴方が一番、生きているのだろう

羨ましくないさ


好きを好きと伝えることも

嫌われることを私は厭わない

なぜなら私は自由な身

何にも囚われていない


愚者が今日もいる

何かに囚われて生きている

それは、何んと言えば愚者を飾れるだろうか

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