例えばの話

例えば明日死ぬとしたら安楽死がいい

しかし痛みを伴えば麻酔をして混乱させておくれ

意識があってやかましい親族の言葉など聞きたくもない

今更、涙を流しても意味がない

お前たちは俺たちを大事にしなかった

最後は自分たちが片付けるべきだと考えていたが

そんな猶予はなく、トントン話に事は進み

結局はこのざまだ


泣いているらしいが笑っているだろう

笑っているが少しは悲しんでいるだろうか

死人に口なしとは正にこのこと

俺は寝ながら死んだ

と、思う

痛かったかもしれない、苦しかったかもしれない


ああ、想像するしかない

死の間際に間に合わなかったのだから

私は想像するしかないR.I.P

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る