異世界ファンタジー辞典（仮）

ゾンビ・ゴースト・リッチ・デスナイト

・ゾンビ zombie

種別：アンデッド

　アンデッドモンスターとしてオーソドックスなものの一つ。動く腐った死体のモンスター。ぶよぶよとした腐肉でできているため、時折殴打武器に対して高い耐性を持つとされる事がある。多くの場合、のっそりとしていて動きが遅く、代わりに高い耐久力を持ち、少ししぶといとされる事がたまにある。

　スケルトン同様変わった能力を持っている事は少なく、素手による打撃や、ひっかき、噛みつき、場合によっては剣や弓などの人間が扱うような武器を使い襲い掛かる。

　多くの場合、出生がスケルトンと同じとされ、肉が残った状態のものがゾンビとなり、無くなっているものがスケルトンとなるとされる事がある。その場合、知性もスケルトン同様に持たないとされる。

　スケルトン同様、生前の強い執念などから意志を持ったゾンビが生まれるとされる事があり、その場合知性と共に記憶、技能持つとされ、ゾンビ特有の鈍さが失われたりし、通常のゾンビより強力なものとされる事がある。場合により、これらの意志を持つゾンビはレヴァナントなどの別のアンデッドとされる事もある。

　スケルトン同様に死体であれば何でもゾンビに成りえるとされる事が多く、人間のゾンビ、巨人のゾンビ、ドラゴンのスケルトンなどが存在することもある。ドラゴンのゾンビに関しては、ドラゴンゾンビなど通常のゾンビとは大きく異なるアンデッドモンスターとされる事も多い。

　ゾンビパニック物の作品では、ゾンビに殺されたものはゾンビとなるとされる事が多いが、ファンタジー作品においては、そういった能力を持つことは少ない。

・ゴースト ghost

種別：アンデッド

　肉体を持たず、魂だけとなり彷徨うアンデッド。実態を持たず白い靄の様なもので生前の姿（または死ぬ直前）をしているとされる事が多い。足を持たす、宙を飛び回る事ができ、物理的な肉体を持たないため、壁や床などを通過できるとされる。

　肉体を持たないため、物理的攻撃が一切効かないか、魔法の武器のみ傷つけられるとされる事が多い。反面、物理的な干渉を一切行うことが出来ないか、物を動かすことが出来る程度とされる事がある。代わりに人等の精神を直接攻撃するなどの能力を持ち、憑依し操る能力を持つとされる事が多い。

　生前の記憶と知性を持つとされる事が多く、生前が魔術師であった場合、魔術を使うことが出来るとされる事もある。

・リッチ Lich

種別：アンデッド

　強大な魔術師、もしくは王のアンデッド。黒いローブを身に纏い、フードの下から腐った死肉をのぞかせるというような姿で描かれ事が多い。王や、王の様に振る舞う魔術師的な要素から王冠を被っていることもある。

　出生は魔術師が死霊術にたけた結果このような姿になるや、魔術師が永遠の命を求めあい出した秘儀によりリッチになるとされる事が多い。

　物理的な身体を持つアンデッドとして描かれる事が多いが、物理的な身体を持たないとされる事もある。物理的な身体を持たない場合は、ゴースト同様物理的攻撃を一切受け付けないとされる。一部では魂と肉体が独立しており、肉体を破壊しても別の肉体に映り復活すし、核であるリッチの心臓を収めた『経箱』を破壊しない限り倒せないとされる事もある。

　かつては強大な魔術師であったとされるため、多彩な魔術を使用し、それ以外もリッチの能力として、目を合わせたものは恐怖で動かせなくし、場合によっては死に至らしめる。などの能力を持つとされる事がある。

　永遠の命、さらなる高みを望んだ結果生まれた存在とされるため、最終目標は神になるとされる事があり、長い時間の変化や儀式の結果から、デミリッチなどの上位種が生まれるとされる事がある。

　Lichは古代語英語で死体の意味を持つ。

・デスナイト death knight

種別：アンデッド

　かつて英雄とされるアンデッド。黒い甲冑を着込み、髑髏の馬にまたがる姿で描かれる事が多い。甲冑の下は髑髏などで描かれる。

　かつて英雄でありながら、死の間際に悲惨な事や裏切りなどで絶望や復讐心などの強い負の感情を持った結果生まれるとされる。英雄であるがゆえに、その身体能力は非常に高く、アンデッドであるがために持つ高い耐性などにより、非常に強力なモンスターとされる事が多い。

　リッチが経箱を核とする様に、デスナイトも自らの魂を剣や鎧などに持つとされる事があり、その場合肉体が滅びても、核である武器や防具を破壊しなければ復活するとされる事がある。なお、その核である武器、防具の破壊は非常に困難で、特別な手段を必要とされる事がある。

　乗騎である髑髏の馬はデスナイトの力で作り出されるとされ、その場合宙を駆けるなどの能力を持つこともある。