小花*小瓶
領家るる
『酒』
寝転んで天を仰ぐってのも中々良いもんじゃねぇか。そこに酒があれば尚のことイイ。寝る前にもたらふく呑んだがもう少し呑みたくなった。
俺は酒瓶を引き寄せて唇を濡らした。品も無くラッパ呑みしながら鼻に通らないように注意する。咽喉が焼ける感覚が堪らなかった。
ゴロリと寝返りを打つ。背中が痛かったからだ。床が冷たくて熱い頬を冷ましてくれる。踵を持ち上げると妙な段差に引っかかった。膝を伸ばしてもう少し踵を上げると次の段差に引っかかる。痛い。もう片方の足は痛くて動かなかった。
「お父さん!?どうしたの!?階段から落ちたの!?」
嫁の声が頭に響く。
ああそうだ、そういうことだ。思い出した。酒は呑んでも呑まれるなってさ。
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