第16話 Next story

latter part Notice

僕は、恵美が本当に愛した人と出会った。北城響音きたしろおと、彼はもうこの世にはいない。だが彼の強い想いは生きていた。


彼の母親と先生、北城頼斗の父、響音さんはこの人たちの心の想いの中に、今も生きている。

僕は響音さんの家族に出会い、響音さんの存在が僕にとっても大切な存在になった。


恵美の奏でるアルトサックスの音色は、響音さんの声だった。

彼女はその声を確かめるかの様に、そして彼の想いを忘れないために、あの河川敷でアルトサックスを奏でている。

 

最愛の人との永遠の別れ。

恵美は、北城響音を愛していた。

いや、今も彼を愛しているだろう。


でもその人は恵美の前には二度と現れることはない。ただ、彼女の想いのなかで生き続けている。

僕にとって恵美といるあの町は、特別な町となった。ある覚悟を持って。

その覚悟は、僕には辛いものになるだろう。


僕の妖精だった彼女、恵美は、僕の大切な女性となり、彼女に対する僕の想いは大きく変化する。


恵美を最愛の女性として愛するために……。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る