ネズ子ちゃん
「2人共!俺彼女出来た!」
「またかよ…」
はぁ、と溜め息を吐くソウヤ。
「やっぱそんな頻繁なんか」
「あぁ…それにアレだろ?」
「うん!連れてきた!」
当たり前のように言うリョウタロウ。
「やっぱり…」
「連れてきたん!?」
「シュン、いつもの事だから気にすんな」
驚くシュンに慣れたとでも言うようにソウヤはまた溜め息を吐いた。
「んで?どんな子なん?見当たらんのやけど?」
「ここ!じゃじゃーん!」
「チュウ」
リョウタロウが懐からネズミを出して見せた。
「「………」」
2人共固まった。
「ネズミのネズ子ちゃん!」
「いや、ネズミは分かるけど…」
「テメェはアホか!」
なんて言ったら良いか分からないシュンと思いっきりどつくソウヤ。
その瞬間、ネズミ…いやネズ子ちゃんが逃走した!
大学のグラウンドを物凄い速さで駆け巡るネズ子ちゃん。
周囲は大騒ぎだ。
「誰かー!ネズ子ちゃんを助けてー!」
「キャー!害虫!」
「うわっ、こっち来た!」
そこでシュンが。
「ほい、捕まえたで」
軽々と猫掴みでネズ子ちゃんを捕まえた。
「ありがとシュン!大好きだ!」
「はいはい」
「チュウ」
「ネズ子ちゃん大好きだぞ」
ネズ子ちゃんにチュッチュするリョウタロウ。
「「ネズミにキスすんな!」」
「シュン、講義始まるから行こうぜ」
「あ、あぁ」
「えー!2人共待ってくれよー!」
スタスタと歩き始めるソウヤとシュンに慌てて追いつこうとするリョウタロウ。
「俺、人選間違えたんかな」
「大丈夫、慣れだ慣れ」
そんなこんなで今日も一日平和です。
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