ゲーセン


「ソウヤ、シュン!今からゲーセン行かねぇ?」


「俺は良いけど。シュンは?」


「俺もええで」


「よっしゃ!じゃあ早速恋人漁りに…じゃねぇや、ゲームしに行こうや!」


うっかり本音を漏らしたリョウタロウにソウヤがため息をつく。


「やっぱりそっちが本音か…この万年発情節操なしが!」


「まぁまぁ、リョウタロウ君もそろそろ人肌恋しいんやろ」


シュンがリョウタロウのフォローに入った。


「流石シュン!やっぱ俺と付き合わねぇ?」


「それは却下」


「なんでぇー!ま、良いや!ゲーセン!」


こうして3人はゲーセンへ向かい歩いて暫くしてからゲーセンに着き、リョウタロウは真っ先にUFOキャッチャーのコーナーに目を付けた。


「なぁなぁ、2人とも!この子可愛くね!?ヘビのぬいぐるみ、ブラッディちゃんだって!ソウヤ取って!」


「自分で取れや!つか俺が爬虫類ダメなの知ってるだろ!」


「じゃあシュン取ってー!」


ソウヤに却下されたリョウタロウはシュンにしがみつき懇願した。


「分かったからくっつくなや!」


そしてシュンがお金を入れて操作し、なんと一発で取れたのだ。


「はいよ、リョウタロウ君」


「サンキューシュン!あぁ、愛しのブラッディちゃん!今日から君は俺の彼女だよ!」


「ぬいぐるみに頬ずりすんなこの馬鹿野郎!」


ソウヤのツッコミ入りましたー。


「あ!プリクラ撮ろうぜ!」


「「やだ」」


嬉々として言ったリョウタロウにソウヤとシュンは即答する。


「そんな事言わずにほら!」


「おい…!」


「ちょっ…!」


嫌がる二人をなかば無理矢理プリクラのブースに連れていき設定して、リョウタロウが真ん中でソウヤとシュンの腕に手を回して(ブラッディちゃんは服の間に忍ばせて)撮り、落書きをし終え撮ったプリクラが出てきた。


「おー!目ぇデカい!」


「「キモ!」」


プリクラの出来に満足気なリョウタロウとあからさま引いてるソウヤとシュン。


「ほら、2人の分!」


「いらね」


「俺もパスやわ」


「えー!良いもん帰ったら父さんに自慢するから!」


「あの親父さんの反応がなんとなく出来て怖いな…」


「俺も…」


プリクラを見つめるリョウタロウを他所にヒソヒソと話すソウヤとシュンであった。



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