カラオケ
授業終わり。
「カラオケ行きたい!」
リョウタロウの突然の一言。
「なんやねん急に」
「シュン、諦めろいつもの事だ」
「それもそうやな」
「ってな訳でカラオケへGO!」
人の話を聞かないリョウタロウの扱いに、ソウヤは勿論シュンも慣れてきたようだ。
そして何だかんだで今カラオケ屋に来ている3人。
「ソウヤ!GLAY歌って!」
そう言うリョウタロウの手にはタンバリンが。
「はいはい」
ソウヤが曲を入れる。
♪絶え間なくーシャンシャンー注ぐ愛の名をーシャンシャンー永遠とーシャンシャンー呼ぶことがーシャンシャンーできたならーシャンシャンー
言葉ではーシャンシャンー伝えることがどうしてもーシャンシャンーできなかったーシャンシャンー
愛しさのーシャンシャンー意味を知る♪ーシャン!ー
「シャンシャンシャンシャンうるせぇよリョウタロウ!!」
「だってタンバリンあった方が盛り上がるかと思って」
「集中出来ねぇだろうが!」
「まぁまぁ、タンバリンは別としてソウヤ君上手いと思うで」
しょうもない事で言い合うソウヤとリョウタロウを宥めるシュンに今度はリョウタロウがシュンをロックオンした。
「そんじゃ次はシュンの番な!」
「ええけどタンバリンはなしな?」
「えー…分かったよぅ…」
若干落ち込むリョウタロウ。
シュンが曲を入れた。
♪今宵は百万年に一度ーシャンシャンシャンー
太陽が沈んで夜が訪れる日ーシャンシャンシャンー
終わりの来ないような戦いもーシャンシャンシャン ー
今宵は休戦して祝杯をあげるーシャンシャンー♪
「ヘイ!」
ーシャンシャンシャンシャン!ー
「だからシャンシャンシャンシャンうるさいわ!タンバリン使うな言うたやんけ!!」
「セカオワのDragonNightじゃん!」
「リョウタロウ君、話聞いてへんな…」
「シュンも上手いと思うぜ」
「そんな事ないで」
賛辞の言葉に謙遜するシュン。
「いや、シュンの歌声に惚れ直したぞ俺は!結婚して!」
「誰がするか!」
「んじゃさてと…」
ここでリョウタロウがマイクを持って立ち上がった。
「最後は俺だな!2人共、耳の穴をかっぽじって俺の美声に酔いしれると良い!」
「「はぁ」」
そしてリョウタロウは曲を入れ、マーマーマーと発声練習をした後歌い出した。
♪幸せは歩いてこないだから歩いて行くんだよ
一日一歩三日で三歩
三歩進んで二歩下がるー!
あ、じーんせいは!ワンツーサンシー!♪
ープツッー
「アレ、曲切れた!」
「俺が止めたからな」
「なんでぇー!」
「なんつー曲のチョイスやねん!しかも音程ズレまくっとったし」
「え、水前寺清子の」
「「それは分かっとるわ!!」」
素でとぼけるリョウタロウに2人揃って突っ込んだ。
それからまだ歌おうとするリョウタロウをソウヤとシュンが無理矢理止めさせ駄々をこねるリョウタロウを引きずって帰ったそうな。
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