第3話 カノジョ
嬉しい事は、まず心友に。
「ソウヤー!俺、彼女出来た!!」
「良かったな」
そう、念願の彼女が出来たのだ。
「ウーパールーパーのウーちゃん!」
人間ではないが。
「…お前、この間言ってたマリモはどうなった」
「マリコちゃん?湖に帰したけど?」
いや、マリコちゃんも良い子だったんだよ。
真ん丸で可愛くてお淑やかで。
だけどウーちゃんのあのつぶらな瞳には勝てなくて、泣く泣く別れを告げたのさ。
「ちゃんと阿寒湖に戻しただろうな」
「おぅ!森へお帰りって。ナウシカの如く」
「マリモはオームじゃねぇ!」
ツッコミを入れてくれるソウヤも好きだ。
「そんな嫉妬するなって」
「してねぇ!」
「わりぃけど今はウーちゃんに夢中なんだ、だからお前に構ってやれなくなるかもしるないごめんな」
「…ウーちゃんだかパーちゃんだかどうでもいいが、課題はやって来たのか?」
あ、ウーちゃんに見とれてて忘れた。
「ソウヤー、お願い見せて!」
「ウーちゃんに見せてもらえ」
「バカ野郎!ウーちゃんの手は繊細なんだぞ!そんなこと出来るか!!」
その前に人じゃないって?
ほら、愛は盲目って言うじゃん。
ソレと一緒だよ。
これからも愛してるぜ、ウーちゃん!
「俺、先に行くから。変態の隣歩きたくねぇし」
「あ、待てよソウヤ!」
しょうがねぇからたまにソウヤの相手もしてやるか。
ソウヤ、俺以外の奴を好きになるなよ?
俺は全生物愛してるけど。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます