シュピンネ

まさみゃ〜(柾雅)

プロローグ

 今夜は満月だった。


 私は今夜も巣にかかる餌を食べていた。


 洞窟の中に射し込む月明りはよく餌を集めてくれる。


 でも……寂しい。


 独りでいるのは慣れた筈だったのだけれど、長い年月もここに居れば流石に退屈になってしまった。


 私は存在するのかも分からない神に呆れてしまった。


 今いる洞窟は最近誰も来てくれない。


 そう言えば最近、面白い物を拾ったんだっけ?


 確かそれは人語で書かれていた古い本だった。


 一番新しく見たときは、薄い板を持っているが多かった。


 私は興味本位でその本を読み始めた。


 でも、読み終わる前に私の意識は深い谷に落とされた………

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