第三十三回 シン・コロナ、福岡上陸
世界中で猛威を振るっているコロナウィルスが、いよいよ福岡に上陸しました。
福岡の立地と規模を考えれば、時間の問題と思っていましたが、いざとなると不安で圧し潰されそうな心地がします。
1月末から糞みたいに忙しく、会社のマスクや消毒は騒動の初期から多めに発注してキープしていたものの、自分の分は何の準備もせぬままでして、感染者発生の一報を耳にしてからドラックストアへ行っても、時すでに遅し。そこはまるで、物資不足に喘ぐソ連崩壊直前のモスクワのようでした。
幼い子供がいるというのに、この危機管理の甘さ。反省です。
ところで、昨日今日で「シン・ゴジラ」を見ていたのですよ。序盤の混乱を見ていると、「今の霞が関はこんな感じだろうな」と思うわけです。
今の現状と色々重なって刺さる部分は多かったのですが、楽観視する要人に主人公が言い放つ、このセリフはまさに!でしたね。
「先の戦争では旧日本軍の希望的観測、机上の空論、こうあってほしいという発想にしがみついたために国民に300万人以上の犠牲者が出ています。根拠のない楽観は禁物です」
コロナウィルスについても、滅びだ!滅亡だ!と騒ぐのも良くないですが、楽観視もいけないでしょうね。
あと、一つあります。
ゴジラが接近し、逃げ遅れた子連れ家族が倒壊するマンションに飲み込まれるシーン。あれ、僕たちだって思ってしまいました。現に備蓄をしなかったわけですし。この家族も、楽観視こそしてなかったのかもしれませんが、後手後手になったのでしょう。つくづく反省です。
しかし、ゴジラは物体として存在します。となれば、日本国民共通の敵として、国民は一致団結できる。しかし、コロナはウィルス。目には見えず、人間の中に潜んでいる。この事態で生み出されるのは、団結ではなく疑心暗鬼。先日の福岡市でのトラブルが、今後は多くなるやもしれません。
政府を批判するつもりはありませんが、「ヤシオリ作戦」を早く実行に移して欲しいですね。無人在来線爆弾でウィルスを足止めして。でないと、東京オリンピックが危うくなるではありませんか。これで中止とかになれば、「いだてん2」の泣き所になるだけです。
追伸、お仕事がやばいです。
現在福岡のホテル業界は、欲にかられた企業がホテルを作り過ぎて供給過多に陥り、完全にバブルが弾けた状態。しかも4月から宿泊税導入、そしてコロナ騒動。
休みでしたが会社に電話したところ、マジ半端ない数のキャンセルが来ている模様です。
しかも、僕たちは不特定多数と接する最前線。外国人も日本人も来ますし、フロント越しに咳を浴びる事も。
幼い子がいるので、本当に怖い。安月給の仕事で、こんな恐怖を覚えるとは思いもせなんだ。
しかし、やるしかないです。ホテルマンが在宅勤務なんて出来ないでしょうしね。
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