第十七回 文体は作家の顔
人間は外見が八割。
長くホテルマンをしている、僕の経験です。
それは顔の良し悪しではなく、人相や服装を含めてです。
例外は勿論ありますが、笑顔が素敵な人、挨拶が素晴らしい人は、外見が輝いて見えます。
内面の良さが、外見に出るといいますか。たとえ、ビジュアルがイマイチであっても、内面がよければ輝いて見えるし、どんなに外見が良くても性格が悪ければ、人相が悪いし、その雰囲気が表情に出る人が多いです。
と、これは余談ですが――
小説家にとって、外見とは文体。
僕はそう思って、作品を書いていますし、読んでいます。
そして、内容や作品の傾向は、内面でしょうか。
いくら性格が良くても、顔が好みではないなら
いくら顔が良くても、性格が悪ければ
性格が良ければ、顔はどうでもいい
顔が良ければ、性格なんて
その好みは人それぞれですね。
性格に惹かれる!⇒葉室麟、白石一郎、司馬遼太郎、笹沢佐保、松本清張、柴田錬三郎、岡本さとる、あさのあつこなど
顔は超好み!⇒夢枕獏、峰隆一郎、アーネスト・ヘミングウェイ、佐伯泰英など
どちらも好き!抱いて!⇒藤沢周平、池波正太郎、北方謙三
僕は、まず文体に惹かれて読み始めるケースが多いです。
でも、いくら顔が良くても性格が合わないと関係が続かないのと同じで、読書も文体が好みでも、内容がアレなら読むのは苦痛なんですよねぇ。
なので、ワンナイトラブで終わる事も……
僕は、読書界の阿婆擦れですw
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