イロマツヨイグサ

カゲトモ

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 恋愛とは脳の勘違いだ。


なんて言葉を聞いたことがある。恋愛とは種を存続させるため、子孫繁栄させるために必要な脳の勘違い。

 そんなこと絶対に違う! 恋愛は運命だ!

 なんて可愛らしい脳内をしているわけではないけれど、本能的に脳が勘違いさせている、なんてドライな考え方も出来ない。

 ある意味恋愛は本能的なものだとは思うけど。


「この間話てらした彼とは上手く行ってますか?」

「え? サスケ君?」

「え、と」

 サスケ? だったかな・・・? なんか四文字だった気がするけど。

 曖昧な表情で小首を傾げると分かったように晴海さんが手を打った。

「あー! ヒロミチ君か!」

 あーそれ、それだよ。ヒロミチ君。

「えーっと、ヒロミチ君はね、別れたんです」

「え?」

 ついひと月くらい前に来た時は「付き合いたてホヤホヤなんですぅ~」とか言ってたのに。

「今はサスケ君と付き合ってて、ヒロ君とは二週間くらい前に別れたかな?」

 それじゃぁいつからサスケ君と付き合ってるんだよ。

「フリーになった途端サスケ君から告白されてー、話しているうちにビビッと来て、付き合うことにしたんです。一週間前に」

 にこっと笑う、その笑みは本当に可愛らしい女性そのものだ。屈託のない、裏のない笑顔。

「サスケ君って本当に良い人で、凄く優しいんですよ。気配り上手って言うか、いつも私の事を気にかけてくれていて。一緒に居るのもすごく楽しいし、もしかしたらサスケ君こそ運命の相手かも知れないなって」

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