第219話「シンウルトラマン、やべぇぜ」
今日はそういえば13日の金曜日だが、チェーンソーを持った仮面の男の話ではなく、光の国から来た銀色の男の映画作品が今日公開だ。あ、でも劇中で長澤まさみがチェーンソー持っていたなあ。
監督は、エヴァンゲリオンでおなじみの庵野秀明、庵野秀明作品だけにエヴァファン、そして前回のシンゴジラが面白かった人間はずっと前から期待していたのだが、一般層にはあんまり食指が伸びていないのかな。
大概の映画には付き合ってくれる俺の相方ちゃんも、シンウルトラマンは興味ないとバッサリ、先週会ったゴルフ仲間も、さすがにわざわざウルトラマンを見に行く必要はないだろうといっていた。
うーん、ウルトラマンはやっぱり子供が見に行くって感じなのかなあ。
仕方なく一人で公開初日、13:00の回を近所の映画館で観ました。
客の入りは2割といったところでしょうか、見事に女子もカップルもおらず中年男性ばかりです。
で、感想ですが。
最高っ!!
の一言です。あっという間の二時間だったし、逆によくこれだけの内容を二時間に収めたなって感じ。
完全に庵野ワールドを展開できていて、もちろんウルトラマンなんですが、実写版エヴァンゲリオンといっても差し支えないでしょう。そういうわけで、エヴァファンからしたらよだれが出るほどうれしい今回のウルトラマンですが、原作ファンからしたらこれはウルトラマンじゃないよって感じかもしれません。
とはいえ、おれはあまり元のウルトラマンを見ていたわけじゃないので、分かりませんが、それでも庵野監督のウルトラマン愛は十分伝わりましたがね。
鑑賞を躊躇されてる方へ。
最初の10分くらいで引き込まれると思います、それでああこれはもうテンポがいいし、映像の力が強いなって感じます。筆者は、最近の邦画のアクション映画っていうのを見てきている方だと思いますが、それらと比べて圧倒的に画の力が強いです、全然段違いです。
細部にまで画の力というものを感じます、それもそのはず、エンディングのクレジットをみると、ありとあらゆるところ庵野秀明の名前があるのです。脚本、監修はもとより、なんでカメラ、編集にまで庵野秀明の名前があるんだー。
シンエヴァの公開が遅れた理由が分かった気がします、庵野さん、あんたさてはこっちの撮影に夢中になり過ぎましたね。
庵野さんの力だけではありません。
役者もよかったです。シンゴジラでは、正直、石原さとみ邪魔だなあって感じでしたが、今回のヒロインの長澤まさみは邪魔にならないどころか、抜群の存在感を示しました。彼女のおかげで、暗くなりそうな今回の作品に明るさが生まれました。
途中、最高に面白い場面があるので、ぜひ見てない方はそれをお楽しみに。コンフィデンスマン好きな俺としては、長澤まさみが出るだけでもういい映画って思うところがあるので、少しバイアスがかかった評価かもしれませんが。
とにかくシンゴジラの時と違って、役者が情報とならずちゃんと演技をしてドラマになっていた点もよかったところだと思います。早見あかりの演技が少し大きくて、知的キャラとそぐわなかったようにも思いますが、まあそこまで悪くはなかったでしょう。
ともあれ、役者の演技がしっかり売りになっていたおかげでシンゴジラの時に揶揄された会議映画(それがいいんだッという人もいるでしょうが)にならず、日常パートも飽きさせないつくりになっていたと思います。
そもそも日常パートを感じさせないほどにテンポがいいです、次から次へと事態が変わっていき、そしてそのたびに変身が入って戦闘になります。戦闘も冗長ではなく、理にかなった戦いをしています。庵野秀明なりに矛盾のないウルトラマンというものを追求した結果なんだと思います。
このテンポの良さのおかげで、子供向けの作品なんかではないんですが、子供が見てもかなり楽しいです。たぶん。
惜しむらくは予算。
海外映画に比べてCGが、ちゃちい部分、安いなっていうのを結構感じました。ウルトラマンに質量を感じないといえばいいんでしょうか、うごきの迫力が少し欠けていて、もう少し予算をかけてCGを作ってほしいなあという風には、都度都度感じました。それは背景とかもそうです、マトリックスとかと比べるとどうしても安い仕上がりだなあと感じてしまいます。
これはたぶん予算の限界。
もっとお金をかけてあげて庵野作品というのを仕上げてほしいなあと思います。どうですか、ハリウッドの方、庵野秀明監督で「シン・地球が制止した日」とか。「シン・ソラリス」とか作ってみてくれませんかね。
俺は最大予算での庵野作品が見たいんです。
さて見に行く予定のない方へ。
絶対面白いです、むしろウルトラマンを知らない人の方が面白いです!今すぐ劇場へ行ってください。
ネタバレしてないのに、まだまだ書きたいことあって困るw。
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