冒頭のシーンがとにかく素晴らしい。
コーヒーアロマの漂う静かなカフェ、そこへ来た名探偵がいきなり犯人を当ててしまう。
こんな始まり方をされては、先を読むしかありません。
殺人は衆人環視の中で行われ、容疑者は現場に居合わせた人々全員。
偶然そこに居合わせた探偵が謎に挑むという王道展開ながらも、『事件に遭遇することが名探偵の条件』という逆手に取った解釈が目から鱗でした。
また探偵役の女の子が可愛いこと!
お嬢様学校に通い、類い稀なる観察眼と思考力を持ち、数々の難事件を解決してきたという経歴の持ち主なのに、恋愛は不得手というギャップがたまらなく愛おしい。
事件の行く末もさることながら、彼女の恋愛模様も気になります。
内容としてはキャラクター重視のライトミステリー。
推理小説に馴染みの無い方でも楽しめます。
またトリックもしっかり考えられていますから、ミステリファンにもお勧め。
このレビューを書いている時点ではまだ完結していませんが、衝撃のラストに期待大。
静かなカフェでお茶でもしながら、皆さんで一緒に推理しませんか?