第9話:メインプレイ:オープニング1

GM:まずは昭人のオープニングから。シーンインをお願いするよ。ローザは登場不可で。

昭人:シーンイン! (コロコロ)1点上昇、41%!

GM:お、よしよし。では描写に入ろう。

 さて、ブルーフロントの異常気象(第8話参照)を解決してから――昭人の記憶が戻ってから、数日が経過した。

 この間、記憶を取り戻した昭人はどんな様子で過ごしていたかな?

昭人:挙動不審だろうね。落ち込んだ様子で日々を過ごしているよ。


GM:お辛いなぁ(愉悦顔)

昭人:ははは、こいつめ(真顔)


GM:では、そうして自分自身の不確かさに苦しむ君は学生寮の自室で、あることを思いつく。五条快人(第4話参照)の存在だ。

 彼は、君が知る人間の中でもとりわけ強く「自分」というものを持っていた。彼ならば、今の自分に手がかりをくれるのではないか。

 そんな思いから、君は快人に連絡を取ることにした。

快人(GM):「やあ、昭人じゃないか。久しぶりだな。元気にやっているかい?」

昭人:「……うん、久しぶり」 声のトーンから既に元気がない。

快人(GM):「……どうかしたのか? あからさまに元気がないようだが」

昭人:「あぁ、うん……えっとね――」 といった感じで、自分の過去と悩みを打ち明けるよ。

快人(GM):「――なるほど。ふむ、自分の正体ね……」

昭人:「……」

快人(GM):「正直、驚いた。だが納得もしたよ。それは気落ちもするだろう。

 察するに、最近はそればかりが気になって仕方がない、といったところか」

昭人:「……うん。自分は人間だとずっと思っていたけど、ただの勘違いで……俺、自分というものが、よくわからなくなって」

快人(GM):「自分、ね……ここで俺から言葉を尽くすのは簡単だが――その苦悩を解決する方法に、心当たりがないでもない」

昭人:「本当? どうすればいいの?」

快人(GM):「ああ。それは――」

GM:と、唐突で悪いが、ここでシーンは終了だ。

 現時点ではハンドアウト2の公開条件が達成されていないため、これ以上の描写は、GMと昭人の秘密とさせていただこう。すまないね、ローザ。

ローザ:うなー、気になるー(笑)

GM:では、昭人。ハンドアウト2に書いてあるとおり、“固定・シナリオ・PC間ロイスを消去”して下さい。


 ロイスの消去。これはかなり特殊な裁定だ。もちろんGMの、そして何より快人の思惑が絡んでのことである。一体、その真意はどこにあるのか――?


ローザ:!?

昭人:はい、了解だよ。

GM:それじゃ、このシーンはここまで。次のオープニングに参ろう。

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