第3話:メインプレイ:エンディング1

GM:というわけで、エンディングやっていきましょう。

 PCの共通エンディングだ。二人とも登場をよろしく。

昭人&ローザ:はーい。

GM:テストから数日後の教室。君たちの元に、テスト結果が返ってきた。

 というわけで、各自の結果を描写するシーンだ。

 テスト判定オールクリアということで、実力は完全に発揮できた。PLの望む点数が取れているぞ。

 ちなみに、陽介の総得点は5教科500点満点で、350点くらいでした。平均やや上といったところだろうか。

 ではローザの点数から。合計、おいくらでしょうか……!?

ローザ:合計400点ほどでした! 中の上~上の下くらいの順位!

GM:では次、昭人の合計点数。おいくらかな!?

昭人:なんと、430点! 学年10位以内くらいには入れる!


GM:なん……だと……!?

ローザ:平均じゃ……ない……!?

昭人:うむ。個性が出てきた描写をし始めようと思ってな。


陽介(GM):「昭人、お前どうだったー……って、なんとぉ!?」

昭人:「……なんか凄いの取れちゃった」

 自分でもビックリ顔。

ローザ:「よーすけさんどうしたんスか……って、桜華さんすごい!?」

陽介(GM):「おまっ、抜け駆けか! この裏切り者(ダブルクロス)が! お前とはズッ友だって信じてたのに!?」

昭人:「……? 陽介は今でも友達でしょ?」

陽介(GM):「お前……お前って奴はよぉぉぉ!」

 泣きながら走り去る(笑)

昭人:「……? ねえ、あれってどういうこと?」

 陽介の去った方向を指差しつつ。

ローザ:「放っとくが吉っスよ。あれはああいう生き物なんス」

昭人:「ああ、そうだ。もし、よかったらさ」

ローザ:「?」

昭人:「テストおつかれさま会とかどう? もちろん……皆で」


GM:昭人が自発的に提案しただと……!?

昭人:そうなのだ。初の自発的行動なのだ。


 個性がないのが個性とでもいえるような昭人の、初めての自発的な行動。昭人のPLも知らない昭人自身の秘密を知るGMにとって、これは非常に大きな出来事であった。


ローザ:「いいっスね! せっかく頑張ったんだし、それくらいあってもいいっスよね!

 でも、珍しいっスね。桜華さんから誘ってくるの」

昭人:「え? あぁ、そうかも。

 なんか……そうしたい気分なんだ」 微笑

ローザ:「いいことっスよ! 目指せ、脱、昼行灯っス!」

昭人:「あはは……昼行灯のつもりはないんだけどなぁ……」

 そういうわけで、昭人は携帯を取り出し、メール作成画面へ。そのメールの題名は。

『テストおつかれさま会 開催のお知らせ』

 何とも業務的な題名だけど……それが彼が、初めて自ら皆に送ったメールとなったのだった。

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