第72話 エスターヴ家執事アルヴァ

ハンプニー家を一人で出た俺は町の中を貧民街に向けて歩く。


暫く歩くと屋敷を出た時から空間把握に感じていた魔力が町に向かっていった、おそらく刺客が見張っていて俺が屋敷を一人で出た事を伝えにいったんだろう。


貴族街を抜け町に出る、この世界は夜が早い、日本で言うと二十時にはもう寝る時間だ。既にその時間は過ぎているので町は静かなものだ、道行く人で目につくのは酒場から出てくる酔っ払いしかいない。


俺が一人で静かな大通りを歩いていると街灯の下にいた女の人から声を掛けられた、派手な格好の女の人だ、酔っ払いだけじゃなくて、しょ…娼婦もいるのか…。


寒空の下で目のやり場に困る程に胸元が開いた服を着た女の人、良い匂いをさせながら強引に俺の手を引こうとするが今はそれどころでは無いので断りを入れて先を急ぐ、後ろからリズの刺すような視線も感じるしな。


所々で何人かの娼婦に声をかけられたが強引に振り切った俺は教えられた通り町の入り口にある門の手前まで来るとそこを右に曲がる、貧民街は町の角にあるので道順はわかりやすい。


空間把握には近くに高い魔力や怪しい動きをする魔力は感じない、刺客は屋敷を出た時にいた一人だけで道を見張っている事は無さそうだ、これで不安の一つが解消されたな。


大通りから路地に入り薄暗い道を歩く、大通りを離れていくにつれ建ち並ぶ建物も小さい物に変わっていく、町の建物は三階建てが基本だと思ったんだが大通りから一歩逸れるとそうでもないようだ、夜なのでわかりづらいがより庶民的な雰囲気だな、それにしてもこの町は広いな。


門から曲がって二十分近くは歩いただろうか、相手の指定した時間もあるので足を早める。


そして漸く高さ二メートル程の、木の板を並べただけと言ってもおかしくない壁が見えてきた、老朽化して所々に隙間がある壁は、まるでここから先はジーヴルの町ではないとでも言うような存在感を放っている。


真っ直ぐ壁に向かって歩き道の先にある人一人通れるくらいの、門番のいない門をくぐり木の壁に囲まれた貧民街の中に入る。


そのまま真っ直ぐに行けば大きな建物があり、そこが指定場所だと言っていたので早足で歩く。


貧民街の中にはレンガ作りの建物は殆ど無く古ぼけた木造の建物が並んでいた、壁を越えてから奥に進むほどに異臭が鼻をつく、貧民街の住人だろうあちこちにある弱々しい魔力を空間把握が捉えている、そして物陰からこちらを伺うような視線、夜だというのに貧民街は眠らないようだ。


今までこの世界で見た物は全てに良い意味での珍しさや感動があったがここはキツいな…、道に散乱する瓦礫やゴミ等も相まって、また別の世界に来たのかと思うほどだ。


奴隷、貧民街、ジーヴルに来てこの世界の負の部分を意識させられる、人が沢山集まると良い事ばかりでは無いのはどこの世界でも一緒なんだろう。


幸い貧民街の住人に絡まれる事は無く大きな建物が見えてきた、その建物は昔は孤児院だったらしいが誰も管理をする人が居なくなり、そのまま長らく放置されていると言っていた。


建物に近づいていくと暗くて見えないが空間把握に大きな魔力を一つ、それとは別に四つの魔力を感じる、その近くに弱々しいが確かにリックとクリスの魔力もある、大きな魔力はアルヴァの魔力だろう、アルヴァがここにいるという事は好都合だ。


元孤児院の錆びて崩れ落ちた門を越え、荒れ果て面影も無いかつての庭だったはずの場所に入る。


「そこで止まれ。一人か?」


元孤児院の門を越えて敷地に入ると五人の刺客の内、中央に立つ男がくぐもった声で喋る、外套と布で顔を隠しているが鑑定にはアルヴァと出た。



アルヴァ:53


人間:公爵家執事


魔力強度:76


スキル:[隠密] [剣術] [体術] [身体強化] [交渉] [礼儀作法]



ダズ:30


人間:暗殺者


魔力強度:45


スキル:[身体強化] [隠密]



ワイト:27


人間:暗殺者


魔力強度:43


スキル:[身体強化] [隠密]



リゼット:21


人間:暗殺者


魔力強度:41


スキル:[身体強化] [隠密]



リル:22


人間:暗殺者


魔力強度:38


スキル:[身体強化] [隠密]




他の刺客は軒並み魔力強度は40前後、最近やっと90になった俺にとって手強いのはアルヴァだけだと思うがアルヴァの後ろで男二人の刺客はリックとクリスにナイフを突きつけている、そしてアルヴァとその側に立つ二人の若い女性の暗殺者も両手にナイフを持ち、全てのナイフには毒が塗られているようだ。


20前半の女の人が暗殺者として俺の前に立つ、なんとなく心情的にやりにくいがそんな事も言ってられない状況だ。


俺は後ろの方、空間把握の範囲ギリギリにいるリズに意識を集中しながら機を待つ、リックとクリスは気絶しているようでピクリとも動かないが魔力の反応から命が危ないという所までは弱っていないようだ。


「この二人は暴れて言うことを聞かないので大人しくしてもらった、腕を切られた方も止血はしてある」


俺がリックとクリスの方を見ていると俺の視線に気付いたのかアルヴァが二人の状態を説明する。


「それで、何の為に俺をここに?」


リックとクリスから視線を外しアルヴァに問い掛ける。


「本当は獣人の方を捕まえたかったんだがな、まぁこの二人でもお前を呼び出す事が出来たのでいいだろう。取り合えずお前には朝までここにいてもらおう、そして夜が明けたらお前には町から出ていってほしい」


感情の籠らない淡々とした喋りで俺に町から出ていけと言うアルヴァ。


「今は依頼を受けている最中なんだ、依頼が終れば出ていく予定だ」


「それでは遅い、我々の仕事にはお前が邪魔だ、だから明日の朝、直ぐにでも町を出ていってくれ、それで町を離れるのを確認出来たらこの二人は無事に家に帰れる」


直ぐにでも町を出ていけと言うアルヴァ、今夜エレミーを殺して終わりじゃないのか?


貧民街は高い建物が無く、後ろにいるリズは準備にもう少し時間がかかりそうなのでアルヴァと会話を続ける。


「既に無事じゃないだろう、リックは冒険者として大事な利き腕を無くしている」


「命を無くすよりマシだと思うがな、お前があと少し遅ければもう一人の腕も切り落とす所だった」


何を言っても感情の籠らない無機質な声で返すアルヴァ、俺は何とか時間を稼ごうと更に会話を引き延ばす。


「お前らはエスターヴ家に雇われた刺客だろう、今夜ハンプニー家を襲って終わりじゃないのか?」


エスターヴ家の名前を出した時に、アルヴァの体を淀みなく覆っていた魔力が少しだけ揺らいだ、俺はこれだと思いエスターヴの名前を出して話を続ける。


「暗殺組織から引き抜かれてエスターヴ家に仕える執事がいると聞いた、あんたはその執事だろう。エスターヴの当主はエレミーと王子の婚約を邪魔したいだけじゃないのか?」


時間を少しでも稼ぐ為、それと俺に町から出ていけと言う理由を聞き出す為にエスターヴ家の事を聞く。


「ふん、私も有名になったものだな。そうだ、今夜ハンプニーの娘を殺し、そしてハンプニーの当主も殺す。その後の事は町を出ていくお前には関係ない」


「ハンプニー家を潰すつもりなのか?」


エレミーだけではなくダスティンも殺すと言うアルヴァ、そこにハンプニー家に対する憎悪の感情が少しだけ見えた。


「そうだ、ハンプニー家は邪魔だ。私がエスターヴ家に仕え有名になったように私がいた組織も大きくなった、全てエスターヴ家と共にだ!だが王が変わった、それだけでエスターヴ家は遠ざけられた、このままではハンプニー家がジーヴルを代表する家になるだろう、私達が命を賭けて支え、力をつけた今までの苦労が王が変わったというだけで水の泡だ」


先程までとは打って変わり感情的に喋るアルヴァ、それほどまでに今のエスターヴ家に対する王家の扱いに不満があるのだろう。王が変われば国が変ると聞いた事があるが今のジーヴルが正にその通りなのかもしれない。


尚も感情的に喋るアルヴァ。


「お前は東の方の生まれか?どういう経緯か知らぬが獣人の子供を弟妹などと言って連れているんだ、あまり生活に不自由をした事が無いだろう。この二人を見ろ、貧民街に生まれると出来る事は娼婦か裏の仕事だ、容姿が良ければ娼婦もいいだろう、だがこの二人は裏の仕事を選んだ。今は腕も上がり仕事も出来る様になったが最初はまともな仕事も出来ず食う事に困るほどだった。後ろの二人も貧民街の出だ、勿論私もな。組織にはそんな人間が沢山いる、それが仕事をし、満足に食べられるのはエスターヴ家のおかげだ」


アルヴァは側に立つ二人の女性を指し、そして後ろでリックとクリスにナイフを突きつけている男二人も指し示しながら喋る。


「裏の仕事しか出来る事がなかった私を当主は公爵家の執事にし、更に家令に取り立ててくれた。貧民街出の私が公爵家の一切を任せられたんだ、その気持ちがお前にわかるか?当主は娘が正妃になれば大丈夫だと思っているようだが私はそうは思わない、だから私はエスターヴ家が力を取り戻せる様に邪魔なハンプニー家を潰し、そして当主の娘を王子と婚約させる、その上で王子が王になればエスターヴ家も、そして組織も安泰だろう、その為に私は出来る事をする」


今アルヴァは当たり前のように王子が王になると言った、俺が謁見した時の王はまだ若く魔力も力強かったので直ぐに退位する事は無いだろう、ならばアルヴァはダスティンだけではなく今の王も殺すつもりなのかもしれない、当主に命令をされた訳でも無いのに自らの考えでエスターヴ家の為にと。


暗殺者から執事になり、今も組織と繋がっているアルヴァだ、裏に顔も効くのだろう、王を殺す自信があるようだ。


人の感情に疎い俺だが、出来る事をすると言った時のアルヴァの言葉に込められた覚悟や決意に、自分の全てを賭けてでもエスターヴ家や組織の為に動いていると理解出来た。


アルヴァの境遇や考えを聞いて少しだけ俺の気持ちが揺らぐ。


だが曲がりなりにもアルヴァは公爵家の執事としてやっている、アルヴァとエスターヴ家の当主が力を合わせれば組織を通し孤児達にまともな仕事を与える事も出来たんじゃないのか?


俺が見た暗殺者は軒並み銀級の実力はあった、この世界には森人が尊重されるせいなのか人の手の入っていない森が多い、日の光が苦手な魔物は森に多く生息する為に必然的に魔物の数も多くなる、魔物の魔石や素材はこの世界の生活にはかかせない、だから魔物を狩る腕があるなら冒険者としてやっていけるはずだ。


「何故暗殺者なんだ?エーヴェンさんの様に冒険者としての集団を作りそれで食わせる事も出来るんじゃないのか?結局エスターヴ家の為にというが、俺にはエスターヴ家が強引なやり方を貫く為に孤児達を利用しているようにしか見えないけどな」


エーヴェンが言っていたがエスターヴ家は邪魔な相手は排除する強引なやり方で力をつけてきた、そのやり方は上手く行っている内はいいが少しでも弱味を見せると敵が増えると、だから先代の王はその危険性を説いて今の王にエスターヴ家から離れる様に言っていたらしい、ハンプニー家は上手く立ち回りエスターヴ家の後釜についたようだ。


エスターヴ家は強引なやり方を続け、それを王家に利用され必要が無くなれば邪魔になったということだ、俺には食うのに困るという辛さや毎日何かに怯える生活というのは経験があるので少し理解出来るが権力を持つ人間の気持ちはわからない、なぜただの公爵では駄目なのか、強引なやり方をし危険を犯してまでジーヴルを代表する家になりたいのか考えてもわかりそうもない。


今アルヴァと対峙して思うのはリックの腕を切り落とし、エレミーを殺すと言い、人質を取って俺に言う事を聞かせようとするアルヴァやエスターヴ家のやり方は気に入らないという事だ、刺客の境遇には少し同情するが強引なやり方で来るなら俺も力で対抗する。


俺がアルヴァと会話をしている内にリズの準備も整ったようだ、空間把握ギリギリに感じるリズの魔力が高まる。


孤児達を利用していると言われたアルヴァが俺を睨む。


「黙れ!お前は何も言わずハンプニー家とは関わらずに町を出ていけばいい、さもなくばこの二人は腕だけではなく命を落とし、そしてお前にも死んでもらう」


アルヴァはそう言って元孤児院だった建物をナイフで指し示す。


「さぁ、大人しく建物の中に入れ、この二人が朝までお前を見張る、少しでもおかしな動きをすると人質の二人は死ぬぞ」


ボロボロで今にも崩れ落ちそうな建物に入れと言うアルヴァ、だがその言葉に返事をする間もなく風を切り裂く音がする。


同時に俺は足に魔力を込めて駆け出す。


「ぐっ」「がぁっ」


リックとクリスにナイフを突きつけていた男二人の肩と腕をリズが放った不可視の風の矢が貫く、まだ真っ直ぐにしか放てないがリズも練習の成果で風の魔力を矢にする事が出来る様になっていた。


「貴様、一人じゃなかったのか!」


射ぬかれた二人に気を取られたアルヴァが俺に振り返りナイフを構えるが既に駆け出していた俺はアルヴァの頭上に飛び上がり呪文を唱える。


『拍車』


アルヴァの頭の上を空中に作った魔力の足場で飛び越え、リックとクリスの元に降り立ちリズに射ぬかれた二人の刺客を蹴り飛ばす。


そして直ぐにアルヴァに振り向く。


「あんた達の事情はわかったが俺にも俺の事情がある」


クリスとリックの前に魔法で土を盛り上げ囲むように壁を作り、アルヴァ達と対峙する。


直ぐにリズの放った矢が二人の女性の刺客を襲い、足を掠める。


「止まるな、的になるぞ」


アルヴァの掛け声に二人の刺客は左右に散り、リズの矢を警戒しながらも俺ににじり寄ってくる。


リズの風の矢は集中が必要でまだ真っ直ぐにしか打てない、奇襲には使えるが相手に動かれると狙いがつけられず精度も落ちる、それに相手に気付かれていてはリズの援護もここまでだな。


俺はアルヴァと刺客に向かい合う、出来ればアルヴァは生け捕りにした方がエスターヴ家に対して有効だとエーヴェンに言われていたので焔は使わず純粋に身体強化で倒す。


ナイフに着いた毒に気を付けないといけないしリックとクリスも守らないといけないな。


横を抜かれて二人を再び人質に取られないように警戒しながら相手と同じ様に俺も少しずつ近づく。


お互いの距離が近づいた所で右側に立つ刺客がナイフを投げ、左側に立つもう一人の刺客が斬りかかってきた。


体に向かって飛んでくるナイフを籠手で弾き斬りかかってきた刺客の攻撃をしゃがんで躱す、すかさず斬りかかって来た刺客を蹴り飛ばそうとするがそこにアルヴァが斬りかかってくる、二人の刺客より数段鋭い腕の振りに俺は一度後ろに飛び退く。


アルヴァはなかなか手強い上に三人での連携も取れているのでやり辛いな。


飛び退いた分リックとクリスにも近づいてしまった、これ以上後ろには退けないので次で二人の刺客を倒す。


そう決めて再び近づく。


そして距離が近づくと今度は左側に立つ刺客がナイフを投げてきた、だが予想はしていたので呪文を唱える。


『氷面鏡』


魔法ではないので跳ね返す事は出来ないが飛んでくるナイフを斜めに出した氷面鏡で上手く上に逸らす、そして思い切り踏み込みナイフを投げた刺客の腹を蹴り飛ばす。


「ぐぅっ」


足の裏に柔らかさと骨が折れる感触を残し、苦しそうに息を吐き出しながら刺客は後ろに吹き飛ぶ。


そして俺がナイフを弾いた隙に斬りかかろうと思ったのだろう、中途半端な動きになってしまっているもう一人の刺客に拍車を使い一気に踏み込み蹴り飛ばす。


「うぐっ」


同じ様に足の裏に柔らかい感触を残しながら刺客の女性が吹き飛ぶ、そこに斬りかかってきたアルヴァのナイフを左手の籠手で逸らし右手を突き出すがアルヴァは後ろに飛び退く。


「くっ、城でお前を見た時に殺せるイメージが出来なかったがやはり強いな」


魔眼や鑑定も無いのに暗殺者としての経験から見るだけで相手の強さがわかるのかアルヴァが悔しそうに呟く。


「お前が、お前らが現れなければ全て上手く行っていたはずだ」


そう叫びながらアルヴァが飛び込んでくる。


両手に持つナイフに足を使った体術を絡めて攻撃してくるアルヴァ、俺はナイフを籠手で捌き、蹴りを躱しながら反撃するがアルヴァもまるで俺の動きを読んでいるかの様に避ける。


暗殺者として生きてきたアルヴァとは対人戦ではやはり経験に大きな開きがあるようだ、激昂しているように見えるアルヴァだが動きに隙が無い。


俺は身体能力、アルヴァは経験を使い一進一退の攻防を続ける。


このまま続けても体力の差からいずれ俺が勝てると思うが屋敷の事も心配なので急いで倒さないと、そう思い魔力をアルヴァにぶつける。


『アルヴァ!』


魔力会話の要領でアルヴァの名前を呼ぶ、激しい攻防の中、急に頭に響く言葉にアルヴァの動きが一瞬止まる、その隙を見逃さずに鳩尾を殴り付ける。


「ぐぅぅ、貴様何をした」


苦しそうに呻くアルヴァの手からナイフを蹴り飛ばし更に首の後ろに手刀を叩き込む。


「うっ」


地面に崩れ落ちるアルヴァ、だがやはり気絶させる事は出来ないようだ。


「ここまで…か」


そう言ってアルヴァは口から血を吐いて動かなくなった、他の刺客もアルヴァが倒されたのを見て諦めたのだろう、空間把握から四人の魔力も消える。


「はぁ…」


アルヴァを生け捕りに出来なかった事ではなく直ぐに自殺してしまう暗殺者達に思わず溜め息が出る。


失敗したら直ぐに自殺するような仕事より絶対に冒険者の方がいいだろう、だけど小さい時から貧民街で生き、そして組織に救われたなら組織から教えられた事しか出来ずに自分で考える事も出来ないんだろうな。


俺はこの世界に来た時に場所がラザの近くでリズを助けた、それからレイナとも仲良くなって二人の為に何でもしたいと思った、だけどそれを依存だとスゥニィに言われた、アルヴァ達も組織に依存していたんだろうな。


アルヴァ達の死体を見ながら考え込んでいるとリズが近付いてきた、アルヴァ達の境遇と自分を重ね合わせていた事もあり、俺のこの世界での事はリズと出会ってから始まったと考えていた事もあって歩いてくるリズがやけに力強く綺麗に見えた。

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