第一章、滅びた世界

第6話、終焉を迎えた世界で・・・

正直に武はどうすればいいのかわからなかった。それよりも雪みたいに積もっている黒い灰がたくさん積もっており危ないじゃないかと思ったがよく考えてみると能力で状態異常無効のスキルを持っていたために平然と動くことができたのであった。一応、情報のスキルでこの辺の環境を調べることにした。その結果が




汚染された地


危険度、A


普通の人間がいたら数時間もしないうちに死亡する。強い種族でも行動は一日が限界である。余程の強者もしくは特殊な能力を持っていないと行動はできない。



武は自分は後者の方だなと思うのであった。それから何かないかと当てもなく歩きながら調べていくのであった。だがどれも壊れた建物ばかりで人一人見つからなかったのである。武はせっかくほかの世界に来たのに人に会えずにショックであった。とりあえず使えそうなものは回収しながら一夜を過ごせそうな場所を探し夕方には見つかり一夜そこで過ごすのであった。





翌朝、いつもの通りにガチャをしようとしたがなんとできなくなっていたのである。最初は武は動揺したが冷静に考えておそらくほかの世界ではガチャはできないだろうと考えたのである。一応、ガチャで出た物は使えるか実験をしてみたら使えることが分かったのであった。武は万能カードを取っておいてよかったと思いながらも探索を再開するのである。しかし、いくら探しても人は見つからずに困り果てたのであった。とりあえず高い建物を登って辺りを見渡してみるかと思い廃墟になったビルの中に入って上に登った。



そこから見える景色はまさしく絶望であった。辺りは黒い灰ばかりで人がいた形跡が残っていないと思っていたら少しばかり灰の積もりが浅い場所がありあの辺もしくはどこかに人がいる場所に続いているのではないかと思いビルから出てその場に向かうのであった。



その場はほかのところに比べて灰の積雪量と言うべきであろうか少なかったのである。そして武は衝撃な物を発見したのである。それは足跡である。時間はそれなりに経ってはいるがそれでも近くに人がいる証拠であった。武は無性にうれしかった。ようやく人と話ができると思い駆け足でその足跡の先に向かうのである。



そうして山奥に入り道がかなり険しくなり大変であったが人と出会いたいと言う気持ちが強くなんとか乗り越えることができた。そうしてついた場所は山奥の家であった。一見古い家で人はいなさそうに思えるが家が壊れている場所はなく一応住めそうな家であったのと足跡がかなりくっきり残っている二つの情報から考えていると思い家の前に立ちドアにノックをするのであった。



「すみません。誰かいましたら返事を下さい。決して怪しいものではありません。正直に一人で寂しいので話だけでもさせてください。見返りは必ず何かをします。ですのでどうかお願います。」



そう言って武の想いが伝わったのか静かにドアが開いたのである。そのドアの先には白い羽根が生えている少女がいるのであった。

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