第24話 涼風(すずかぜ)

小麦色の肌にふと見上げると

笑みからこぼれる真白い歯に

くったくない笑顔に


きっと



蒸し暑い夏の日照り

目が合って飛び跳ねる鼓動


飛ばされないようにと

押さえたつば広の帽子


熱風にあおられあなたの元へ


そっと捕まえ手渡してくれた

あなたの優しい瞳に


たぶん



蒸し暑い夏の日照り

目が合って飛び跳ねる鼓動


少し手が触れあって

お互いに意識して


照れ笑いのそのときに


こころの中に吹き込んだ

恋という名の涼風すずかぜ

このままとどめておきたい


そう想えた夏の日


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