第19話「男の戦い」

 シューーーーーーーーーッ!パンッ!

 そこに何かが、飛んできて、敵のパンティ攻撃を相殺させた!

 相手のパンティがはじかれて、あらたに飛んできた物体が僕の手元にはらりと握られる。

「…これは、パ、パンティ、しかもTバッグ!」


 ま、まさか!

 僕は思わず倒れてるはずの、サヤカの方を見た。


 そこには、ものを投げた後の態勢でサヤカが立っていた。

 もちろんノーパンで…。


「さ、サヤカ…助けてくれてありがとう…」


 いや、そんなことより、今はもっと重要なことがある!


「き、きさまその股間にぶら下げてるものはなんだ!?」

 なんとサヤカの股間には、僕らがよく見慣れたものがぶら下がっていたのである。


「何って聞かれたら、そりゃあ、ナニに決まってるじゃない?」


「そんなの反則だ!だましたんだな、父さんと一緒で僕をだましたんだ!」


「あんたばかぁ?誰も私が女なんて言ってないじゃない?」


 なんてことだ、男の裸を見るために俺はあんな意地になっていたなんて…

 ひどい、こんなにひどいことはない。神も仏もあったものか。

 こいつは、僕の純粋な心を踏みにじったんだ。


「許せない、許せない、許せない、許せない、許せない、許せない、許せない、許せない、許せない、許せない、許せない、許せない、許せない、許せない、許せない、許せない、許せない、許せない、許せない、許せない、許せない、許せない、許せない、許せない!}


 謎の女「主人公のシンクロ率が400%を超えます。このままでは、人の形態を維持できません!」


「ま、まさか!暴走!」


「やめなさいナナシ君!人に戻れなくなるわ!」


「いきなさいナナシ君、誰のためでもない。あなた自身の願いのために!」


「うぉーーーーーーーーーーーーーーっつ!!」


 とその瞬間、僕の目の前がブラックアウトした。



 ―――――――――――――――――――――――――――


『おい、落ち着けバカ者。』


「はっ!?」


『なんで、たすけてくれた相手に暴走しとるんじゃ?』


「この声はいつぞやの…。」


 そういつか、レベルアップしたときに聞いた声だ。


「だ、だってあいつは僕の気持ちを踏みにじったんだ、許していいわけが…。」


『もうただの変態じゃな。そうか、そうかエロにステータスを振りすぎたのが悪かったの…。修正しようかの。』



 レベル 99(カンスト)


 HP;35

 MP:30

 SP:255

 体力:50

 力:35

 素早さ:10

 賢さ:2

 かっこよさ:0

 性欲:0

 ギャグセンス:1

 残虐性:0

 モラル:0

 麻雀力:25

 シンクロ率:25パーセント


「はっ、僕は何を…。」


『おう、冷静になったか…。じゃあまぁまた戻れ、またの。』


 ――――――――――――――――――――――――――――――――



「あ、意識が戻ったのね、ナナシ君?」


「あっ、おかま野郎…。僕は一体、そしてあのウサギは?」


「ひどい言い方ね。ウサギはあなたの豹変を見て一体退いたわ。」


「そか、よかったみんな無事だったんだな。」


「無事だっただと?てめぇ何を言ってやがる」

 それを言ったのはモヒカン2号のカン太郎だった(推定)、やたら怒ってる口調だ。いったいどうしたのか、ただ事じゃないぞ…。

「その、言いづらいのだけど…。」

 ためらいながら、おかまのサヤカは何かを言おうとしてる。


 果たして、僕が気を失った間にいったい何があったんだろうか?





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