第26話「ベビーシッター」「豚のエサ」「深夜のラジオ」

「ベビーシッター」


モントリオールの大きな屋敷で2人の子供の面倒を見ているるベビーシッターがいた。

ベビーシッターが2階で子供を寝かしつけ下でTVを見ていると突然、電話が鳴った。

受話器をとると不気味な男の声がした。


「俺はルーシー・モノストーンだ」と言った。

ルーシー・モノストーンはその頃はもう殺人鬼としてとても有名だった。

ベビーシッターはいたずらだと思って電話を切ると、またかかってきて同じことを言う。

ベビーシッターは腹を立てて、オペレーターに電話をして事情を話した。

それで次ぎにかかってきたら電話の相手を逆探知するよう頼んだ。

そして再び電話がかかってきた。

ベビーシッターはオペレーターに言われた通り、電話を長引かせてから切った。

男は


「俺はルーシー・モノストーン、たった今どこかのガキを殺したところだ」


と言った。

電話を切るとすぐにオペレーターから電話あって、慌てた声で


「今すぐ家を出なさい」


とオペレーターは言うんだ。

なんと電話はその家の2階からかかってきたって言うんだ。

ベビーシッターが電話を切ってふと降り返ると包丁を血でべっとりと染めた男が立っていた。

男は


「俺はルーシー・モノストーンだ」

と電話と同じ声で言った。

けれどもベビーシッターはこう言った。


「いいえ、あんたは偽者よ、だってあたしがルーシー・モノストーンだもの」


次の日、その家では2階で殺された2人の子供と見知らぬ男の死体が見つかりベビーシッターの姿はなかった……





「豚のエサ」



2002年ごろ、福岡県内の養豚農家で、あるコンビニの弁当や、おにぎりを母豚に毎日3キロずつ与えた。


だが、 豚の妊娠期間である114日後のお産で、死産が相次ぎ、やっと 生まれた子豚も、奇形だったり虚弱体質ですぐに死に、 透明なはずの羊水がコーヒー色に 濁っていたという。

死んだ子豚は約200頭。

与えたコンビニ食は、回収業者が持ち込んだものであったが、腐っているわけではなく、 農家の主が


「ちょっとつまもうか」


と思うほどの状態であった。

当初の目的は月20万円のえさ代を浮かせることだったという。





「深夜のラジオ」


友達から聞いた話です。

あるときラジオを聞いていると


『ひつじが一匹 ひつじが二匹 ひつじが三匹・・・・』

と 低い男の人の声でいっているのです。

友達は気持が悪かったので早く寝ようと思い布団に入りました。

そして、しばらく聞いていると


『ひつじが九千匹 ひつじが九千一匹・・・・』


とまだつづいていたらしい。

友達はびっくりして、興味本意で最後まで聞こうと思い聞いていると


『ひつじが九千九百九十八匹 ひつじが九千九百九十九匹 ひつじが一万匹・・・』


『まだ寝ないのか 早く寝ろよ』


と言い出したそうです。

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