死にたい私と殺したいあなた

空唄 結。

真紅の約束

「死にたい」


 呟きは静かに消えたはずだった。


「殺してあげる」


 囁きは言葉にしてはならないものだった。


 けれど2人にはお菓子よりも甘い蜜。探し求めていた安らぎと刺激を叶えてくれるかもしれない逸材。

 この世で最低な需要と供給の一致。


「殺してくれる?」

「勿論」


「ちゃんと死んでね」

「勿論」



そこからすべてははじまった。

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