底辺だった僕は魔女になりました
まさみゃ〜(柾雅)
Prologue Ⅰ
- prologue - 誰かの手記1
この話は昔話。
はるか昔の物語。
人族と魔族が誕生する前からそのあとまでにも登場する存在の物語。
異端者と呼ばれた種族の物語。
知識ある者と呼ばれた種族の物語。
各国の建国の手助けをした種族の物語。
罪の鎖に縛られた種族の物語。
その種族はそんないろんな呼び方で物語となっている。
その種族は『魔女』。
その種族には『雄』が、男性が居ないと言われている。
その種族は突然姿を見せるが忽然と消えてしまう。いや、そもそも姿を見せる種族ではない。
彼女達は人の様に食事をして、人の様に睡眠をとり、人の様に歌い、人の様に学ぶ。
そんな彼女らが現れた、いや、正しくは彼女が現れたのは約4億年も前である。
その頃は神族が地上を歩き、人族と魔族は未だ動物であったらしい。
その時代に1人の『魔女』が誕生した。
その魔女は今の人族の様に賢く、今の魔族の様に魔力が多く、全ての時代の神族の様に美しかった。
しかし彼女には一つ、醜いところがあった。
それは、背中に刻まれた『罪』だった。
その罪はあらゆる罪であり、それらではないたった一つの罪である。
その罪は一つだが、一つであるが故に重かった。
その罪を神族は〈原罪〉と呼んだ。
そして彼女は次第に、何年経っても姿が老いていかなくなった。
彼女が人族の大人程の姿になった頃には、神族は地上を離れ、人族と魔族は言語等の文明を築いていたらしい。
そして彼ら、人族と魔族は彼女に不名誉な名を与えた。
――――〈原罪〉の魔女。クライム――――
その後、原罪の魔女が名付けられてから次々と魔女が誕生し始めた。
その内の8人は原罪の魔女の弟子となった。
原罪の魔女は弟子たちに罪を与え、その魔女に対応した罪を教えた。
1人は高慢。
1人は激情。
1人は羨望。
1人は堕落。
1人は貪欲。
1人は大食。
1人は肉欲。
1人は―――。
弟子の7人は、姉妹の様に仲が良かった。
原罪の魔女は楽しそうに学ぶ彼女達を、母親が子を見て癒される様に微笑みながら見守っていた。
最後の1人はと言うと、彼女だけは特殊だった。
彼女には8つの罪が身体に刻まれていたのだ。
1つは高慢。
1つは虚飾。
1つは激情。
1つは堕落。
1つは憂鬱。
1つは貪欲。
1つは大食。
1つは肉欲。
それぞれの罪を表す紋が背中に合わさって刻まれていた。
だから原罪の魔女は彼女には他の弟子よりも厳しく、他の弟子よりも可愛がった。
そしてその弟子には〈枢要罪〉の魔女と名乗らせた。
――ここから先は虫喰いが激しくて読めない――
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