美味しいキャラクターを作ろう

シンエンさま

美味しいキャラクターを作ろう

まず苦痛を加えよう、

次にその中の喜びを、

最後に涙を加えよう。


いいじゃないか、

キャラクターがキャラクターだから。


間違ったわけではない。


いいじゃないか、

苦痛を与えることが。


喉が渇く砂漠の中で、

汗のしずくに頼り、

水だまりさえ見つけりゃ、

喜びが倍増する。

どれだけ待ち望んでいたことかを

胸から満足だけ考える。

そんな喜びだ。


いいじゃないか、

喜んでいる無邪気な笑顔の彼に

試練を与えることが。


傷つけられて泣くことで

喜楽を失いそうになって、

だがその試練を超えたら、

最果ての地に辿り着き、

そこの満開の花を眺め、

試練を経ったしかない喜びが、

胸に溢れ、零れだす。

そして人へ感染する。


いいじゃないか、

喜びを暫く奪うことが。


それで旅に出る彼は、

人に傷つけられても優しいままで

いられるあの喜びが、

身に付く。

そして人から人へと

影響を齎しつつある。


だから筆を執るんだ。

人生というステージで

そこでしかないドラマを

再現するんだ。


まず人生に苦痛の旅に出よう。

苦痛がなけりゃ、探そう。

それは、

美味しいキャラクターを作るためだから。


そして、

しょうせつかの人生を読んでしか得られない

しょうせつかだけの喜びを

人に長引く影響を与え、

人と人の記憶の中に

永久に生き続けるんだ。


しょうせつかは、

この世にしかいない唯一のしょうせつかだから、

そしてしょうせつかの経験も

しょうせつかを通してしか得られない

特別な影響ものがたりなんだから。

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美味しいキャラクターを作ろう シンエンさま @shinennsama

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