第109話 服屋ばぶー。

 全裸の少女は、ハッとすると、せせこましくしゃべりだす。

 「ご主人様!すみません!どうしても、魔方陣の部屋の汚れが気になって!入って掃除していましたら!魔方陣が…魔方陣が…」


 「「…。」」


 「ここはどこ?わたしはだーれ?」


 「ばぶ?!」


 「ま、亜空間に飲まれてた奴はたいてい、体も記憶もねぇ。」

 「あなた方は・・・?」

 『態度が大きい!スキヤキ様は、あなたの新しい主です。』

 「これは失礼いたしました。お坊ちゃま。そして、奥様。」


 スカートをたくし上げるメイドの礼を全裸でする。

 『全裸の少女にかしずかれるほど変態じゃないでちゅ!』


 マジックバックをあさり、アンズの替えの服が残っていたので少女に渡す。

 「できれば、メイド服がよいのですが。」

 いそいそと服を着る。


 『スキヤキ様。これで、日常生活には差しつかえなくなりました。』

 『頼りにしてるでちゅ!名前は…。』


 「私の名前は、、、ぴー!っときました!ペロです。間違いありません!」

 なんか、違う気がするけど、本人が言ってるんでちゅ。

 『ペロ。よろしくでちゅ!』


 『ペンギンの翼人ですか?あるじ様。とても弱そうで役にたつとは…。』

 『ペロ。ステータスを教えなさい。』

 「お坊ちゃま。ペロは、レベル14(+99)?、1532歳????へ?」

 『気にしたら、負けでちゅ!』

 「はい。気にしません。ペロは15歳です!」

 ずぅずぅしいでちゅ!1517歳さば呼んだでちゅ!でも、黙っておくでちゅ。


 ソフィーが、自分のマジックバックから取り出した酒を飲み始めたので、たてた方針に従って、87ばなな牧場の様子を見に移動する。


 ビリ

 「?」


 移動する。


 ビリビリ

 「きゃぁ?」


 移動する。


 ビリリ

 「きゃっ!」


 200年経過している服が破け始めたので、いそいで服屋に行き、メイド服を購入する。


 前世の知識では、見えそうで見えない絶対領域が縦横無尽でちゅ!

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