第67話 悪女と俺。

 「スキヤキ様。首に何か赤いあとがついてますみゃ?」

 ばっ。

 「な、何でもないよ。昨日、ちょっと、転んでね。」はははは。


 「ちょ、ヒールで直したんじゃないの?」ぼそり

 「だ、誰にも、気づかれないのは、それは、それで、チィ。」ぼそり

 「・・・」

 意味わからないでちゅ!全面的にルビルデだけ悪いのに、こっちまで後ろめたいでちゅ!


 「チィ。」にこり

 「にゃ。」にこり


 「ま、魔道具は直ったかな?」

 「はいチィ。浮島へつくようにもどしましたチィ。」

 「ごしゅじん~。霧、濃いです~。飛んでへ~きです~?」

 「ま、まずいチィ。長くいすぎたチィ。」

 「ど~いうこと~?」

 「ふ、船の墓場には、霧の結界をはって捕食する魔物が住んでるチィ。」

 「「「「・・・」」」」

 「いろいろと言いたいことはあるけれど!対処するしかない。脱出方法とか、魔物との戦い方とかあるのか?」

 「あるチィ。乗ってきた船を一隻おいていけば、脱出できるチィ。」

 「一隻もないな…。」

 「魔物はボーンシャークと言って、魔法しか効かないチィ。」


 海から青黒い霧がわき、数体の骨のサメになると、グワァァっと襲いくる。

 「「問題ない~。」」


 ハーナが切り伏せる。

 ナーナが叩き潰す。


 ザシュッ!

 ベシィ!


 サメの骨は飛散し立ち消える。


 「ハーナもナーナも一流の冒険者だよ。魔法武器エンチャットウェポンくらい装備してるさ!」

 ハーナは灼熱しゃくねつアックス、ナーナは極寒ごっかんメイス。髪色に合わせたでちゅ。

 「にゃーも、プラム姉から、きらめきナイフをもらってるみゃ。」

 「うん。アンズは、まだ、レベル20代だから、アゲハと一緒になるべく後ろにいてね。」


 「そ、それなら問題ないチィ。100万体・・・・・も倒せば、霧が晴れるって伝わってるチィ。」

 「「「「・・・!!」」」」

 大問題でちゅーーーー!


 見渡す限りの海から青黒い霧がわき起こる。

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