第58話 再開と俺。

 「強い呪い封じの腕輪が完成すれば、呪いをほぼ無効化できる、だから、恋の旅に一本化する。」

 「次の~目的地~?」

 「そう。次の目的地、鳥人たちの楽園と言われる浮島へ向かう。」

 「恋猫がみゃーと違うのが、悲しいみゃ。でも、スキヤキ様について行きますみゃ。」

 「ごめんな。みんな大好きなのに。ステータスでは、この気持ちは恋じゃないらしい。」

 「だいじょうぶ~。きっと、直ぐに~わかるです~。」


 その日は、“浮遊の魔道具”と“浮島羅針盤”を買って、おとなしく眠った。

 翌朝早くに出発し、夕方、リキーダにつく。


 冒険者ギルド。

 「にゃ?もう、戻ったにゃんか?」

 「プラム~。久しぶり~。バカンスたのしかった~。」

 「たのしかったです~。」

 「にゃ?!遊びなら、おいてく必要なかったにゃんよ!」

 「いや、浮島が、今、南にあるらしいから、一旦、リキーダに戻っただけだよ。」

 「プラム姉、ただいみゃ。」

 「アンズ・・・にゃにゃにゃにゃにゃ!」


 ぽよんぽよん。

 「ちょ、プラム姉…みゃぁん。」

 「何したにゃん?!何したにゃん?!」


 再開を楽しんでいると、冒険者ギルドの入り口から、蟹人と取り巻きが入ってくる。リキーダ伯爵だ。


 呪い感知でちゅ。呪い感知でちゅ。


 リキーダ伯爵の指を見ると、四ツ目の髑髏の指輪をしている。ずかずかと中央を歩き、奥の会議室に入っていく。


 「プラム。犠牲者が大量に出たのって・・・」

 「伯爵の指揮のもと、6階層の1次攻略にでたにゃん。伯爵おれが無事なんだから、死んだ奴らが不甲斐ないだけだと言ってるにゃん。これから、2次攻略の打ち合わせがあるにゃん。ニャーも2次攻略参加するから、これから会議にゃん。」

 「いちを会議には、この小箱を荷物入れにでもいれて、参加してくれないか?」

 「いいにゃん。これにゃに?」


 ぱんぱん!

 「会議するよー!参加者は早く集まって!」

 「いけにゃい!いけにゃい!それじゃ、また、後でにゃん。」

 「ああ、いつも行ってたくレストランで待ってるよ。」


 冒険者ギルド内が、ドタバタしている。


 「アンズ。レベル13になったから冒険者登録できるよ。“コイコイ”のメンバーになる?」

 「う、うれしいみゃ!」


 臨時の職員だったのだろう、登録にえらく時間がかかり、登録が終わるころには会議も終わっていた。

 きっと、プラムなみの職員だったんでちゅ。

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