転生でちゅよ。チートでちゅか?・・・・・はぁ?なめるなよ!
酔玉 火種
第1話 俺の名前は○○でちゅ!
(オンギャー!!!!)
声を出すほどの力もなく、路地裏の壁に持たれやせ細った女の死骸に抱かれた赤ん坊。今の俺だ。
やせ細った女はどうやら、俺の母だったものらしい。
うっすらと覚えている前世の知識のおかげで現状がなんとなく把握できる。
俺はもう、長くはないだろう。
そんなとき。
一匹のネズミが母の体にはい登り、母の顔に嚙みついた。
(!!!!)
怒りが電撃のように走り、もう、動かないと思っていた体を突き動かし。
そのネズミをガシッと捕まえた。
≪ドレイン≫
ネズミは見る見るうちに干からび、パシィっと何かか砕ける音がした。
その瞬間に体力が少し回復したのを理解した。
その時から、周りに生きているものを徹底的に捕食した。
這いずる虫、蜘蛛、カマドウマ。
そうやって数日生き延びたが、ネズミを捕まえられたのは最初の一匹だけだった。
生後間もない赤ん坊のハイハイではネズミを捕まえるほどの動きはできなかった。
前世の知識にあるワードを使ってみた。
≪ステータスオープン≫
---------------
名前:-
種族:人族♂
歳:0
LV:2
HP:7/21
MP:5/13
魔法:ドレイン
スキル:-
ユニークスキル:-
称号:孤児
状態:飢餓
---------------
「ば、ばぶー(な、なまえもないでちゅか・・・)」
自分で決めるか。よし!
「ばぶー(スキヤキ)」
空腹に負けて、前世の好物を名前にしてしまった。
今後、改名することができないとはこのころの俺が知る由もない。
そして、母の死骸にもどり、胸に抱かれ眠りにつくのであった。
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