第2話「全力中年」(全力少年)

「全力中年」


公園で水浴びしてる子供がいたよ

母親達が今日も優しい顔で見てる


そんな中、僕はお昼。おにぎりとお茶

午後2時にたどり着いた、その公園のベンチ


終わらない事が会社員としての喜びと

呪文のように「会社の犬」になってしまった


積み重なった体脂肪、身に着けてるは安物

とめどない次の予定、空いた時間3分半

この年の僕らはきっと、大体が中年だった。


景色は俺色に染まらない



真面目に働いてたら、捨てられたんだ

見返してはいけない すがりたくなっちゃうんだ


”置き去り”の中に、”愛してた”がもういっぱいあっちゃって

”離したくない”全て僕のせいだ!ってわかって


未練の先に残った、だらしない心身だった

捨てるほどの価値もない、私を全て捨てて!

あの頃の僕らはきっと、愛なんか解らなかった


オールのない、ボートだった



アダルトコーナーに何気なく逃げたら年上ばっかいた!

楽しそうに女の子のパッケ見てた


愛に飢えていた



可哀想と見える人も、幸せになりたかった

”愛したい”と願う気持ち、僕も同じ気持ち

振り返り僕は走った、君に会える駅の前で


僕ではなく俺として


世界は色に満ちてる

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