第Ⅵ章 僕の好きだった人。
僕には、好きな人がいた。その人はとても可憐でとても清楚でとても可愛らしい人であった。僕には、到底釣り合うことなんてないだろうと思ってしまうほどにとても、綺麗な人であった。
しかし、ある日のことである。
その彼女はこの世からいなくなってしまった。
僕は、なぜこの世を去らなくてはいけなかったのか。と思ったことはあった。でも、僕が考えたところでもう、そんなのは、唯の僕の妄想でしかない。
だから、僕は、彼女のことを考えることをやめようとした。
でも、やめることができなかった。
僕は、自分が思った以上に彼女のことを考えていたみたいだった。
だからなのか、自分が彼女に自分の気持ちを伝えなかったことを悔やんでしかたない。
これは、僕の幻想であるけれど、もし、過去に戻れる物があったのなら、僕は、彼女がこの世からいなくなってしまう前に自分の、その人のことが好きですという気持ちを伝えたいと思う。でも、これは、唯の、そう唯の幻想でしかない。もう、叶うことのない願い。
決して叶うことのない願い。
でも、それでも、どこでは、叶えたいと思っている自分がいた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます