豪腕な猫

@rajipine

第1話

水たまりから光が浮んだ。夕方のオレンジジュースがドクドク流れ込む。水たまりがザワザワ波立った。豪腕な猫はそんなきっかけで生まれる。

「ごほーら」豪腕な猫の声が沢山反射して電柱が揺れる。猫は飼われるか飼われないかで生活が決まる。豪腕な猫は叫ぶごとに髭が伸びる。

今日はお祭の日。豪腕な猫が生まれてワラワラ子どもが集まる。お祭の景品のプラスチックが当たる。豪腕な猫は筋肉で吹き飛ばした。

「わぁ、猫さんだあ」引き上げられて子どもの腕にのる。

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