ついでに、

性風俗のこと

その1 初夜


 とうとう欠片も下着に関係ない話に……。


 いや、サニタリーベルトの話を知らなかったって言う人がチラチラいらっしゃるから、こういうのも需要あるかな?って。




 なんだそれって思うような話ですけど、

 昔の王族の結婚ってのは、貴族諸侯列席の許、初めての夜を過ごさなければならなかったっていう奴ですよ。


 夜って言うとおわかりになると思いますけど、初夜ですよ。夫婦の営みですよ。

 ひえ~っ!としか声が出ない……。

 いっぱいの人に囲まれてる中で、神の前で宣誓された結婚が、肉体によっても成就されたことを報せる為に致すらしいんですけど。


 最悪じゃん。

 王族の花嫁なんて、それこそよその国から一人で嫁いで来て、緊張諸々でガチガチだろうに、そこへ更にこんな試練……泣き暮らしたくなる。

 いや、さすがに素っ裸になってとかはしないだろうけど。

 大きなベッドには立派な天蓋なんてものもあるわけだし、あのカーテンを閉めてくれていたと願いたい(そのあたりの詳細書かれている文章には巡り合わなかった)


 こういった公開初夜の記述は、マリー・アントワネットやエカテリーナ二世のあたりまでは調べたんですけど、ヴィクトリア女王の結婚のときの話では特に見かけませんでした。探し方が悪かったのかな?

 十九世紀にはさすがに「時代遅れだ」と取り止めになっていたのかも知れないですしね。



 王族はそうやって公開されてきたりしたようですが、では民間は?


 地域によっては『初夜権』というものがあったそうです。

 これもしかするといまだに継続している国や地域もあるのかも知れない。


 村の有力者が花嫁の初夜を頂くというもの。

 それが結婚式前夜のことなのか、結婚式当夜のことであるのかはいろいろあるみたいですけれど、花嫁さんは愛する旦那さんよりも先に、村の偉いオッサンと過ごさなければならないという。酷い。

 まあ、もしかすると、大切に箱入りで育てられる貴族の娘さん達と違い、初めてではないのかも知れないですけれど。

 それでも嫌ですよね!



 あと、シーツね。

 これは地方領主とか、王族ほどではないけれど身分のあるお家の場合なんでしょうが、結婚式の翌朝、花嫁の破瓜の血で汚れたシーツを窓から掲げて「花嫁さん処女でしたよ!」って主張するっていう羞恥プレイ。


 公開初夜といい、汚れたシーツ晒しといい「やめたげてよぉ……」と言いたくなるような慣習があった十八世紀以前の貴族文化。

 マジでやめたげてよぉ……(震え声)




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