第91話 ダメ姉は、返事をする

 ~SIDE:マコ~



 事ある事にコマに口づけされて、カナカナに胸を揉まれて、そして学校中の生徒たちに命を狙われるという濃厚な一週間を過ごした私。

 ある意味でその一連の騒ぎの発端となったのは私へのカナカナのキスと告白だった。……今日はそのカナカナに告白された屋上で告白の返事をすると約束した日だ。


「―――よしよし。今日は何とか連中を撒けたかな……」


 いつもなら放課後も暴走しているコマやカナカナのファンクラブの子たち主催の地獄の鬼ごっこを興じているところだけれど、カナカナとの大事な約束がある。

 その約束を破るわけにはいかない私は、帰りのHRホームルーム中にこっそり教室を抜け出すという荒業を使い何とか連中を撒くことに成功した。


『ヤロォ……!HR中に抜け出すとはなんて卑怯な……何処に行きやがったんだ立花ァ!』

『大変よ!靴箱を確認したんだけど、もうマコの靴が無いわ!?』

『チィ……!アイツもう学校を出やがったのか!?……だがまだそう遠くへは行ってないハズだ!全員手分けして追え!あの駄姉の鈍足ならすぐに追いつけるぞ!』

『『『おぉおおおおおおお!!!』』』


 バレないように屋上からこっそり校庭を覗いてみると、なんとも形容しがたい表情で怒号を上げ学校の外へと駆けだす連中が見える。……この屋上へ来る前に、予め自分のローファーを靴箱からこっそり取り出して部室に隠しておいたお陰で『立花はすでに学校を抜け出した』と、追っかけている皆が思い込んでくれたみたいだ。いやはや何とも分かり易い単純な連中で助かったわ。

 あいつらもまさか私がまだ校内に残っているとは露程も考えないだろう。これで誰にも邪魔されずにカナカナに告白の返事が出来るってもんだ。


「……あとは、カナカナが来るまで待つだけなんだけど……」


 返事の邪魔がされる心配がないとわかった以上、私は心置きなくカナカナの返事に集中出来る。

 …………出来るんだけど……私には一つ重大な問題が残っている。


「…………まだ何て返事するか答えが見つかってないんだよね……」


 大変情けない話なんだけど、約束した告白の答えを実を言うと今この時間になっても未だに出せていない私。一週間毎日のようにあの連中にガチで命を狙われたお陰で考える余裕がほとんど無かったという理由も勿論あるんだけど……それを差し引いても、まさかこんな直前になっても答えが出せていないなんて自分でもビックリだよちくしょう……

 ああもう、まさかここまで自分がダメダメだとは思わなかったわ……


「……いや、反省してる暇はないよね。カナカナが来るまでにちゃんと返事を考えなきゃ……」


 何故か親友のヒメっちや、尊敬するちゆり先生からは『難しく考えるな、直感で答えろ』みたいなよくわからないアドバイスをされたんだけど……流石にこんな目前になっても何も考えていないなんて非常にマズい。

 そんなわけでカナカナが屋上へ来てくれるまでのわずかな時間を利用して、なんと返事をすべきかを急いで考え始める私。


「……まずは、これまでのおさらいから。……私は、カナカナの事を―――少なからず好ましく思っている」


 この一週間考えて考えて考え抜いて……それで確信したことがある。出会ってから大体1年と半年くらい。その長いようで短い時を共に過ごし、笑い合ったり語り合ったり。時に怒られ時に殴られ時に喧嘩し、そしてその度に仲直りして……そして一番の親友と呼べる存在になった綺麗で優しくてカッコいい叶井かなえさん―――カナカナ。


 ……私もそんな彼女の事が、大好きだ。それは胸を張って言えるだろう。


「じゃあ次。カナカナに告白されて私はどう思ったのか」


 ……あの日はキスもされた上に生まれて始めて告白されて戸惑った私だけれど…………正直に言おう、嬉しかった。

 誰かに好きになって貰えるなんて夢にも思わなかったし、何よりも……一番の親友に自分の良いところをいっぱい言って貰えて、甘く蕩ける熱いキスをされて、今でも思い出すだけで顔が赤くなるようなドキドキしちゃう告白をされて……嬉しかった。本当に、うれしかった。


 こんな私で良いならば、喜んで付き合いたい―――生まれて初めてそう思えるくらい嬉しかったよ。


「…………それなのに、なんで私……カナカナに二度目のキスをされかけて……突き放したの……?」


 私も彼女の事が大好きだし、カナカナの想いに応えたいと思う気持ちは確かに私の中にある。キスで告白されたんだし、いっそ一思いにこちらもキスで彼女の想いに応えても良いとさえ思っている自分もいる。

 それなのに……告白されたその翌日、カナカナに冗談交じりにキスをされかけたんだけど……どういうわけかそのカナカナのキスを私は無意識に拒んでしてしまった。


「……これがわからない」


 この一週間で最も頭を悩ませている疑問はコレだ。あの時は『皆にキスしているところを見られるのは良くない』と思ったからキスを拒否したんだと考察したんだけれど……


「……だったら、カナカナを突き飛ばす必要はなかったハズ」


 カナカナの唇が、私の唇に触れようとした刹那……私の中の何かが『ダメだ』と叫び、キスされないようにとカナカナを思わず突き飛ばしてしまった。

 いつもの優柔不断で流されやすい私の性格上……求められたら強く拒否出来ずにそのまま流されキスされていたと思う。だというのに……あの時だけは強く『キスされちゃいけない』って思ってしまった。そんなあの日の自身の行動理由が……自分でもよくわからない。


 でも、わからないけれども……ずっとその事が心に引っ掛かっている。カナカナを突き飛ばしてしまった理由が分かれば……多分、それが告白の返事の答えになると確信している。


「……だから、どうしてダメだって思ったのかを言葉に出来れば……それがそっくりそのままカナカナへの返事になるって思うんだけど……」


 少なくともカナカナに問題があるんじゃない。これはきっと、私の何かが問題なんだ。考えろ、よく考えろ私……何でダメだと思った?何がダメだと思った?


「実は突き飛ばしちゃうくらいカナカナが嫌いだった?」


 ……いいや、それだけは絶対ない。さっき自分で思った通り、私は……カナカナの事が大好きだもん。


「じゃあ、女の子同士のキスに嫌悪感があった?」


 ……無い無い。コマと毎日ちゅっちゅしてる私だぞ?何を今更言ってんだ。嫌悪するどころか寧ろドンとこいって感じだし。


「なら……カナカナファンたちの目の前でキスをして、下手したら熱狂的なファン共に殺され兼ねないのが怖かったとか?」


 ……否。カナカナにキスされる前にコマから皆の前で公開処刑くちづけされてたのに、その時はコマを突き飛ばさなかっただろう私?だからそれも多分違うと思う……


「…………(ブツブツブツ)だったらなんでだよ……?なんでキスされちゃいけないって思ったんだよ私……?キスがダメって事は…………そういう行為を私が無意識に否定しているって事か……?……そういう行為を否定……つまり、誰かと恋人関係に……なりたくない……?いや、なっちゃいけないって思ってる……?恋人になっちゃダメな理由ワケ…………こんなダメな私とカナカナじゃ、いろんな意味で釣り合わないからダメって事、か……?……ぅん。それはそうかも……だって全く否定できないし…………私じゃ……彼女にふさわしく……ないじゃない。……というか、そもそも私……他の誰かと付き合えるような…………あんな素敵な子に……に、なってもらえるような…………資格が……しかく、が……」


 ……ああ、まただ。考えれば考える度に頭が痛くなる……気持ちが悪い、吐き気がする、耳鳴りがする、寒気がする…………目の前がグルグルと……頭の中もグルグルと……

 でも……でも、ちゃんと考えないと……だってカナカナに返事を返さないといけないから……私みたいなダメな奴に告白してくれたあの人に、ちゃんと返事を返さないと―――


「―――お待たせ、マコ」

「…………ぁ」


 そうやって、一生懸命考えて。私の中で一つの答えが出た瞬間……タイミングよく屋上へと続く扉が押し開けられた。

 重く冷たい屋上の扉をゆっくり閉じつつ、私に声を掛けながら朗らかな笑みを浮かべたその人は……私が今一番会いたくて、同時に今一番会いたくないとも思っている今回の騒動の中心人物。


「……カナ、カナ……」


 私の事を『大好き』と告白してくれた大親友の……カナカナだった。



 ~SIDE:コマ~



 姉さまが、次いで叶井さまが屋上へと足を踏み入れたのを物陰から確認すると……前回叶井さまが姉さまに告白した時と同様に、こっそりと扉の前まで移動して……そしてその屋上の扉をほんの少しだけ開けて中の様子を伺う私。


『お待たせ、マコ』

『…………ぁ……カナ、カナ……』

『悪かったわねマコ、待たせちゃったでしょ。これでも急いで来たつもりだったんだけど、今日は掃除当番だったから随分遅れちゃったわ』

『あ、いやその……だ、大丈夫!平気!ぜ、全然待ってないからね!』

『そ?なら良かった』


 扉の隙間から屋上の様子を恐る恐る眺めてみると、中では叶井さまと姉さまがお話しているのが見えました。

 叶井さまと何やら雑談なさっている姉さまの可愛らしいお顔は……いつもよりも明らかに強張っていて、ここから見ても相当緊張なさっているのが容易に読み取れます。


「(…………姉さまは、一体何とお返事されるのでしょうか……?)」


 あれ程までに真剣に思い悩み、そして緊張なさっている姉さまの顔を見たのは四六時中姉さまとべったりくっついている私も久しぶりです。

 ……それ故に、何と姉さまが叶井さまに返事をするのかが全く予測できません。


「(…………もしも、万が一にも姉さまが叶井さまと付き合うおつもりなら……私は……)」


 ……その時は一体何をしでかすのか、正直自分でもよくわかりません。一番想像し易いのは……私の患っている味覚障害が今以上に悪化する事ですが……そんなもので済めばまだ良い方。もしかしたら……叶井さまに危害を加えようと屋上へ飛び出すとか。失意に打ちのめされてそのまま自ら命を―――とか。


 最悪なのが……錯乱し発狂して『私の気持ちを分からない姉さまなど、姉さまではありません……!』とか考えつつ、姉さまを道連れに二人で屋上から身を乗り出してしまう事。

 ……そして困ったことに、その可能性が一番高い気がするんですよね。……だって仕方ないじゃないですか。それほどまでに私……姉さまの事が大切で、大好きで……愛しているのですから……


「(…………やっぱり、無理を言ってでもヒメさまに付いてきて貰うべきだったのかも……)」


 考えれば考えるほどに、悪い予感がひしひしと。私、自分で自分を抑える事が出来るのかしら……?い、今からでも私の唯一の親友であるヒメさまを呼び出して……最悪のケースに備えて私の監視役として傍に居て貰うべきなのかも……?


『―――さぁて、と。それで……マコ?どうかしら?わたしの告白の返事……考えてくれたかしら?』

『…………ぅ、うん……』

「~~~~~っ!?」


 なんて考えていた私をよそに、姉さまたちは早速本題に移ってしまったようです。ま、待ってくださいよ叶井さま、姉さま……!?わ、私まだ心の準備が……!?うぅ……ヒメさまは、どうしてこんな時に居てくれないのですか……!?私に、取り返しのつかない過ちを犯させても良いというのですか……!?

 涙目になりながらも、慌てて扉の隙間から屋上の様子を再び監視する私。



 ~SIDE:マコ~



「悪かったわねマコ、待たせちゃったでしょ。これでも急いで来たつもりだったんだけど、今日は掃除当番だったから随分遅れちゃったわ」

「あ、いやその……だ、大丈夫!平気!ぜ、全然待ってないからね!」

「そ?なら良かった」


 屋上に辿り着いたカナカナは、始終柔らかな笑みを浮かべて私と会話を始める。とても告白の返事待ちをしている人とは思えないくらい、カナカナはとても落ち着いているご様子だ。


「全く、こんな大事な日に限って掃除当番が回って来るなんて運が悪いわよねわたし。マコもそう思うでしょ?」

「あ、うん……そうかもね……」

「ホントはね、もっと早く来てマコに綺麗なところを見て貰えるように、わたしも身だしなみとかもう少し完璧に整えたかったのよ?それなのに今日が掃除当番だなんてタイミング悪すぎでしょ……あーあ、残念」

「い、いや……今日のカナカナも……この前みたいにビシッと身だしなみが整ってて……き、綺麗……だよ……?」

「……本当?そっか……綺麗かわたし。マコにそう言って貰えるなら嬉しいわ♪お世辞でもありがとねマコ」


 一方の私はカナカナとは正反対にガチガチに緊張している。手も背中も汗がダラダラ流れ出て、手も声も震えが止まらない。呼吸も乱れ始めていて、意識していないとどうやって息をすればいいのかが分からなくなるくらいにはテンパっているようだ。

 マズった……カナカナが来る前に一度くらいは深呼吸して心も呼吸も整えるべきだった……かも。


「……何だか随分硬いわねマコ。まさかとは思うけど……あんたともあろう者が緊張なんてしてるの?」

「ぅえ!?い、いいいいや!?そ、そんなここことはははは……っ!?」

「…………めちゃくちゃ緊張してるじゃない。どもり過ぎよマコ。なーんで返事を待つわたしより、返事をするあんたの方が緊張してるのよ。この前も言ったけど、あんたはもっと気楽に返事をして良いのよ?ほれ、深呼吸。肩の力も抜きなさい。リラックスリラックス」

「ぅー……ごめんよぉカナカナ……」


 どうやら私の緊張はカナカナにも伝わっているらしい。苦笑しながらカナカナは小さな子供をあやすように私の頭をポンポンと撫でる。


「普段は心臓に毛が生えているような図太いあんたでも、緊張する事ってあるのねぇ。わたし初めて見たかも、あんたがこんなに緊張している姿は」

「……緊張も、するよ……一番の親友に、ちゃんと返事できるか不安だし」

「…………だからそんなの気にしないで良いのに。わたしならどんな返事だろうと…………ま、まあ?それ程わたしの為に一生懸命になってくれるのは本当に嬉しいケドね……」


 そんな会話をしながら数分程カナカナに優しく撫でて貰うと、ほんの少しだけ調子を取り戻せた気がする。

 ……カナカナの言う通り、普通は告白の返事を待つ方が緊張するはずなのに全くどうしてこうなったんだろうね……こんな時まで自分のダメなところを親友に晒したくはなかったなぁ……


「……で?どうかしらマコ。落ち着いた?」

「……う、うん。お陰様で……」

「ならば良し。…………さぁて、と。それで……マコ?どうかしら?わたしの告白の返事……考えてくれたかしら?」

「…………ぅ、うん……」


 私が落ち着いたのを見計らって、カナカナはそう切り込んでくる。……さて。いよいよ、か……


「一応言っておくけど……考える時間がもっと欲しいなら、遠慮せずに返事を保留して構わないのよ?だってあんたの今週一週間の諸々の出来事は、このわたしも把握しているつもりだもん。……皆に追い立て回されて、考える余裕が無かったのは分かってるわ。もしマコが延長希望なら遠慮せずに―――」

「い、いや……良い。ちゃんと……今ここでカナカナに返事する」

「…………そう。わかった、ならお願いマコ。返事……聞かせてください」


 優しいカナカナのそんな提案を突っぱねる私。ここで延長しようものなら、この先もズルズルとカナカナに甘えてしまい、その次の機会も返事が出来なくなるかもしれない。

 ただでさえ一週間という長い時間を待って貰っているわけだし、決意が鈍らないうちにちゃんと返事はしないとね……


「……じゃ、じゃあ……早速返事をさせて貰うねカナカナ」

「……ええ」

「まず……一言言わせて欲しい。ありがとうカナカナ。私……カナカナに告白されて、本当に嬉しかったよ」

「……っ」


 まず最初は、告白に感謝を。どれだけ告白されて嬉しかったかを伝える私。


「告白された時は流石に戸惑ったけど……でもね、生まれて初めての告白が……あんなにドキドキするもので感動したよ。『大好き』って言って貰えた時、嬉しかったよ。こんなに誰かに想って貰えるなんて、夢にも思わなかったから……多分、一生忘れられない私の宝物の一つになると思う。……そう思えるくらい、素敵な告白だった。本当にありがとうカナカナ」

「……あ、ありがとうは……こっちの台詞よマコ……」

「それから……それからね。私もカナカナの事、好きだよ。大好き」

「……っぐ……!?」


 次は自分のカナカナへの気持ちを伝える。嘘偽りなく、自分の気持ちを伝えてみる。


「初めて会った時から今に至るまで、カナカナにはお世話になりっぱなしだったね。こんなダメな私をいつも助けてくれて、優しくしてくれて、時には私の為を思って怒ったり喧嘩してくれたね。……そんな面倒見が良くて、とっても優しいカナカナの事……私も大好きだよ」

「…………あ、わ……わわ……わた、し……わたし、も……!」

「告白されて嬉しかったし、私もカナカナの事大好きだって思ってる。『こんな私で良いならば、カナカナさえ良ければ付き合って貰いたい』―――13年間生きてきて、こんな事思えたのは……カナカナが初めてだったよ」

「じゃ、じゃあマコ……まさか……!?」

『んな……ッ!?』


 何かに期待をしたカナカナの瞳。その瞳はとても綺麗で……真っすぐ私だけを見つめていてくれて……どれ程私の事を想ってくれているのか、好意を持ってくれているのかがよくわかってしまう。

 この瞳を裏切りたくはないと本気で思っている。







 …………でも。だけど……


「―――でも、ね。嬉しいけれど、でも……ごめん。ごめんなさいカナカナ。……私、カナカナとは……お付き合いできません……っ!」

「…………」

『…………』


 カナカナに向けて思い切り頭を下げる私。ごめん、ごめんよ……でも私は……私には……


 私のそんな一言に、カナカナは一度だけ天を仰いで溜息を漏らす。けれどもすぐさま私に向き直り、とても穏やかで―――だけど同時にほんのちょっぴり寂し気に笑ってくれる。


「……そっ、か……うん。まあ、そうよね……わかってた。わかってたわマコ。あんたは、わたしの告白をOKなんて出来ないよね……」

「…………うん、そうなの」


 カナカナのそんな台詞にこくりと頷く私。ああ、そうだ……私には、カナカナの告白をどうしても受け入れられない理由がある。


「だって、だって私にはねカナカナ―――」

「ええ、わかってる。マコには―――」


 そうして私とカナカナは、二人同時にこう呟く。


「―――私には、……」

「―――マコには他に、好きな……人……が、い……る…………えっ?」

「……えっ?」

『……えっ?』

「『…………好きになって貰える資格が……ない……?』」


 ―――私のそんな一言で、この場の空気が一変した。

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