ダメな姉(わたし)は妹を愛でる
みょんみょん
私の妹は可愛い
ダメ姉と、プロローグ
とある中学校の旧校舎三階の一室から、ぴちゃりぴちゃりと水音が響いている。外から中の様子が見えないようにカーテンを閉めきっているせいか、真昼間だというのに薄暗い部屋の中。そこでは二つの影が静かに交わっていた。
「ぁっ、んん……―――はぁっ、姉さま……」
「ぅん……ふっ……―――ふぅっ。コマ、どうかな?」
「大分、良くなってきました。ですがまだ……。その、続けても……宜しいでしょうか?」
「そっか。うん、わかってるよ。まだまだ時間はあるし、もうちょっとしようねー」
「はい……ありがとう、ございます」
交わっている二つの影は、体格的な違いこそあれどその顔立ちは瓜二つ。姉さま、なんて呼ばれ方をされているところを見てもらえれば、私と私の目の前にいるとても可愛い女の子が姉妹―――それも双子であることくらい誰にでもわかることだろう。
「じゃ、ちょっと待ってね。んくっ…ぅん。んーん-いいよー」
「では……失礼します、姉さま」
息継ぎのため、そして妹の様子を見てみるために一旦お互いに唇を離してみたけど、妹からもう一度と嬉しい催促が来た。私は喜んでリンゴジュースを口に含み、安心してもらえるようニコッと笑って妹を迎え入れる。
そんな私の行動に、恥ずかしそうに顔を赤くしながらもトロンとした潤んだ瞳で近づいてくる妹。両手で私の顔を優しく添え、ゆっくりと唇と唇の距離を詰めていき―――
「「んっ…んんっ」」
先ほどのように、唇を重ねて私と妹の距離をゼロにする。
「……んくっ……ふぉまコマ、ふぉんでみふぇ飲んでみて」
「ふぁい―――むぅ……んふっ……はぁっ……」
口に含んでいたジュースを妹に流し込み、それを飲ませた後は舌と舌を触れさせて丹念になぞる。息の続く限り、妹の温かく柔らかい舌をその存在を意識させるように出来る限り優しく自分の舌で撫でる。
しばらくそれを続けて5分くらい経ってから、もう一度妹の様子を見るために唇を離す。さて、どうだ……?
「……コマ、どう?元に戻った?」
「……」
「ん?コマ?」
「……ねえさま……その、ごめんなさい……できればもう少しだけ……いい、ですか?」
「…………っ!」
恥じらいながらも上目遣いで私にまたおねだりをする妹。ああもう……うちの妹ったら、食べちゃいたいくらい可愛い……!てかヤバい、鼻血出そう。ダメだ我慢だ私、妹に鼻血ぶっかける気かバカ野郎。
……ぶっかけ……私の分泌液を妹にBUKKAKE…………あ、それはそれでなんか興奮する―――いやだからダメだろう私。しっかりしろ私。
「ドンと来いだよ。遠慮しないで良いよ、さぁおいでコマ」
「は、はい……ではお願いします姉さま―――」
「「……は、んっ」」
とりあえずなんとか邪念を振り払い、にこりと笑って再び妹と口づけを交わす私。ああ、今この時間。何て素晴らしく爛れていて甘美で背徳的なのだろう。理由があるとはいえ、最愛の妹とこんなことが出来る私は世界一幸せな姉で……このまま一生続いたらいいな、なんて罰当たりなことを思わず考えてしまう。
いや、実際最愛の妹とこんな行為をしている変態姉だし罰が当たって当然だろう。ぶっちゃけて言うと、罰が当てられてでも出来る事ならこの時間を永遠に続けていきたい。
…………けど、ダメだ。愛しい妹の為にも、このままこんな幸せな行為を続けるわけにはいかない。妹と口づけを続けながらも、私はその胸の中で決意する。
私は姉として、妹との幸せな一時をいつか自分の手で壊していかねばならない。
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