6月 9日 政見放送1:古城ミフユ

「これより6月15日投開票の生徒自治会長選挙の政見放送を放送します。立候補者は2年A組古城ミフユさん、2年D組吉良小夜子さんです。まず最初に古城さんの政見放送を放送します」


古城ミフユ


「2年A組の古城ミフユです。

 私は不条理と不合理を一つでも減らしたいなと思う事があって立候補しました。全て出来るとは思いません。でも何かしら減らす事は出来ると信じています。

 同じように考えてくれる方がいるものと信じています。そうしていかないとこの学校の優れた自由と伝統を守る事は出来ません。時代は変わっていきます。それに対して伝統墨守だけではいつか折れます。そうなってからでは遅いんです。


 今回、挑戦すべきテーマは3つ掲げました。

 まず最初にあげたいのは文化祭です。……


 最後に制服について一度みんなで考えて選択余地を拡大できないか生徒の皆さん、学校、保護者の方と意見交換して生徒の手で決められたらいいなと考えています。

 私はみんなが選択する自由を獲得したいと思ってます。制服が夏冬で1つしかない必然性はあるでしょうか?

各自で選択してどちらか購入して入学するとかあってもいいはずです。

女子制服ではスラックスを選べるようにしたいですし、男女夏制服は上衣としてポロシャツの追加も是非訴えたい。


これは皆さんの支持がないと出来ない事です。

是非一票を私に入れて下さい。よろしくお願いします」


「続いて古城ミフユさんの推薦人、三重陽子さんと日向肇さんからの推薦コメントを放送します」


「2年E組の三重陽子です。

 古城さんとは1年の選択授業で1年間一緒隣友達となりました。彼女から相談を受けた時、その心意気や良しと感じました。

彼女はちょっとズボラな所がありますが、それはご両親が共働きで小さな妹さんもいて普段は夕食の準備と妹の面倒を見るという生活体験のなせる技、つまり日常の合理性を肌感覚で知っているから出てきた提言だと思います。

 彼女はとっても熱い人です。そんな彼女が不条理と不合理を減らしたいと言ってきた。立たないでどうする?と思いました。

 是非、彼女を皆さんの代表として生徒自治会長へ送り出してあげて下さい。その時は私も彼女を支える事を約束します」


「2年B組の日向肇です。

 古城とは1年の時同じクラスでした。古城はやる気を出せば出来る子です。それは1年の時まざまざと見せつけられました。

 そしてそんな古城がみんなのために会長になって公約した事を取り組みたいから手伝ってくれと言ってくれました。

 俺は彼女の親友だと思ってます。そんな親友の頼みだから受けた。でもそれだけではないです。制服の件、ポロシャツが選べるようになれば過ごしやすくなると思いませんか?

 そういう合理性を求めて止まないのが古城の本質だと思うのです。

 皆さん、彼女に是非一票を入れてやって下さい。俺も古城を支えていく事を約束します。是非一票を古城ミフユに。お願いします」

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