チートな彼女

奴羅李 くらり

第1話 プロローグ

 西暦2521年。

 人類は最高で最大の力を手にいれた。

″超能力″。

それは、人類が求めたわけではなく、本当に突然、降り注いだ″災難″から生まれた。

″災難″は世界中の人々に病を患わせた。

人々が完全回復したのは、約1年後。

医療従事者や妊婦、老人までもこの病にかかった。

もちろん、お腹の中の赤ちゃんまでもが。

1年後、お腹の中の赤ちゃんは大部分が無事に生まれたと言っても過言ではない。

が、しかし、人類の全てが無事だったわけではない。

病に抵抗力の無いものは亡くなってしまった。

病から回復した人類は、自らの力に恐れをなし、歓喜した。

回復後、すぐに人類はこの能力について徹底的に調べた。

国民全てを調べるように各国に指令がでた。

だが、一気に超人的な能力が出たことによる混乱は凄まじいものだった。

あるものは悪巧みをし、あるものは自殺し、あるものは人助けをした。

10年が経ち、大体の統率はとれた頃には人類の混乱も収まっていた。


あれから159年後。西暦2680年。


ここ、日本に、チートな赤ちゃんが誕生した。



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