ダークファンタジーではありません。ブラックファンタジーです。詳細を知りたい方は、魅惑的なキャッチコピーで異世界勇者を募集する「幸運堂」という派遣専門業者の実態を覗きに行くしかありません。
ファンタジーなのに、恐ろしくリアルな何かを感じさせる「幸運堂」代表と、この世界にうっかり足を踏み入れてしまった気の毒な若き新規応募者ミツル君。二人のドタバタな共演がとにかく笑えます。しかし、ミツル君の初仕事となる舞台はなかなかしゃれた設定で、作家さまのセンスに唸らされます。「潜在能力」を秘めるミツル君、いつか代表をしのぐ大物に成長するのでは、と物語のその後も知りたくなりました。