めぐるものがたり
相樂 千那
縁ノ章
プロローグ
「結婚」とはなんだろう。
彼女―――藤堂真理亜は幼い頃より疑問に思っていた。
周りの友だちはみんな焦がれるように「しょうらいはかわいいおよめさんになりたい」と口を揃えて言うが、真理亜はその夢にピンときたことがない。
やがて、彼女は成長するにつれて、もう結婚している大人たちの意見を求めるようになる。
両親は「運命」といい、上の兄は「信頼」だという。ばあやは「墓場」といい、じいやは「忍耐」という。(ちなみに、このふたりは夫婦である)
幼い頃より「結婚」に憧れを持たず、
色んな意見を聞いてみてもさっぱり参考にならなかった彼女が、齢十九でいささか早めの結婚をすることになったことから、この物語は始まる。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます