「おい！　龍児！　やっぱお前が盗（パク）ッたのか！？」

　龍騎はオレを突き飛ばし引き出しから財布を手に取った。

「くゥ……」

　オレは忸怩（じくじ）たる思いだ。

「どう、お母様のですか！！」

　龍聖が義母に財布を手渡して訊いた。

「ええ、カードは全部、入っているわ！！

　お札入れに入れといた現金はどこ！？」

　中身を改めた。

「え？　いえ……、知りません！！」

　オレは首を振った。

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