第817話
カギと言ってもたいしたカギではない。
二段目の引き出しの筆箱の中にカギを入れて置いた。そのカギで引き出しを開けると筆記用具やノートが入っていた。
「そのノートの下は……?」
義母たちの指示に従い、ノートを退けてみると見馴れない高級な財布があった。
「う……!!」
やはりワナだったのか。
オレの手が止まった。
「何よ! その財布は!!
私のじゃないの……!?」
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